エレコムは、無線LANの次世代規格である“Wi-Fi 7”に対応した法人向けの無線LANアクセスポイント(型番WAB-BE187-M)を9月下旬に発売する。価格は12万5,950円。
電波混雑の少ない6GHz帯に加え、2.4GHz・5GHz帯にも対応したトライバンドモデルで、複数端末の同時接続を可能にする。教育現場での利用に適した平等通信機能やDFS障害回避機能、AC電源不要なPoE機能などを搭載、快適で効率的なネットワーク環境の構築を支援する。
Wi-Fi 7では最大帯域幅が160MHzから320MHzへ2倍に、変調方式も1024QAMから4096QAMに拡張されたことにより、従来のWi-Fi 6製品と比べて高速通信を実現。10Gbpsと2.5Gbps対応のマルチギガLANポートを1ポートずつ搭載し、高速通信ネットワークとの接続をサポートする。Wi-Fi 6に対応した製品からのリプレイスを検討している場合に適した、法人利用に特化したモデルとなっている。
トライバンド対応により2.4GHz、5GHz、6GHzそれぞれの内蔵アンテナを搭載し、すべての周波数帯域を4ストリームで同時通信することが可能。本製品では2.4GHz/1376Mbps、5GHz/5765Mbps、6GHz/11530Mbpsの同時通信で、最大18671Mbpsに対応している。(無線速度は規格最大値)
端末ごとの通信状況を均一化する「平等通信機能」を搭載し、複数端末の同時接続による動画再生やデータダウンロードにおける通信処理の待ち時間を軽減。ICT教育における1人1台の端末使用環境下で、端末ごとの通信処理時間のばらつきを解消し、円滑な授業の進行をサポートする。
DFS障害回避機能搭載で、5GHz DFS帯使用時でも切れない無線環境を構築し、教育現場で快適に安定した通信を保つ。また、2.4GHz帯では電波干渉回避機能を搭載し、電子レンジなどのWi-Fi以外の機器から出る電波も常時監視。高精度で最適なチャンネルを定期的に決定する。
MLO(Multi-Link Operation)対応により、最大3つの周波数を束ねてデータの同時送受信が可能となり、高速で低遅延のデータ通信を実現。オフィスではオンライン会議の遅延改善、学校では授業中の通信処理のばらつき解消などに貢献する。
Multi-RU(Multi-Resource Unit)対応により、RU(リソースユニット)単位だった子機との通信を、1つの子機に対して複数のRUの割り当てが可能に。大きなファイルの送信時や高速通信が必要なシーンで一時的に空いているRUを使用し、通信効率の向上をサポートする。
プリアンブルパンクチャリング(Preamble Puncturing)対応により、干渉する信号や近隣の無線ネットワークを除いて、干渉していないチャンネルのみで通信が可能に。既存の無線環境を変更することなく、安定した低遅延の高速通信環境の構築が可能。
なお、MLO、Multi-RU、プリアンブルパンクチャリングなどのWi-Fi 7での通信は、接続機器側も同機能に対応している必要がある。
WDS対応で、無線アクセスポイント同士を接続し通信することができる。これにより有線ネットワークを敷設することなくネットワークを広範囲でカバーすることが可能。夏場の学校や工場など、高温になりやすい環境でも使用可能な耐熱50℃対応。
IEEE 802.3bt PoE(PoE++)受電に対応し、近くに電源がない場所でも設置が可能。さらに天井設置用金具を標準添付しているので、天井面や壁面など様々な場所に設置できる。
最大768台(2.4GHz:256台、5GHz:256台、6GHz:256台)の無線端末と同時接続が可能なため、大規模な用途で効率的なネットワーク環境の構築が可能となる。多数の従業員が従事する大規模オフィス、ゲストWi-Fiを提供するホテルやカフェ、多様な端末を接続する病院や大学キャンパス、IoTデバイスやモバイル端末を接続する製造工場や倉庫での利用に適している。
セキュリティ規格WPA3に対応。WPA3-Personalでは、従来と変わらないWi-Fi接続方法のままでセキュリティを強固にすることができる。また、WPA3-Enterpriseでは、Radius(認証)サーバーと組み合わせることで、無許可機器を接続させないようにできる。
複数のSSIDを提供できる「マルチSSID機能」を搭載。オフィス内で異なるSSIDを設定することで、部門ごとにネットワークを分割できる。さらに「ゲストWi-Fi機能」を併用することで、来客向けのネットワークを簡単かつ安全に提供可能。
災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」搭載。
Web UIだけでなく、SNMPやSSH(※)、コンソール(※)での機器管理に対応する(※は後日対応予定)。
法人向けアクセスポイント管理ツール「WAB-MAT」に対応。複数のアクセスポイントをまとめて設定可能なため、多台数導入時の管理工数を削減できる。運用機器の時間・コストを大幅削減リモート管理サービス「アドミリンク」に対応。アドミリンクは、インターネットを経由して遠隔地に設置した機器と管理者(Administrator)をつなぐ(Link)、リモート管理サービス。遠隔地からの機器の監視、メンテナンス用の簡易操作が可能となることで機器の保守・管理の手間を削減し、機器管理者の負担を軽減する。
保証期間は3年保証(センドバック保守)。さらにユーザー登録するとセンドバック保守を2年延長(合計5年間)する。有償でのデリバリー保守(1年/3年/5年)、センドバック保守(延長1年/2年)にも対応。