両備システムズは8月22日、多要素認証セキュリティ製品「ARCACLAVIS NEXT(アルカクラヴィス ネクスト) V2.0」をリリースした。新機能として、PCログイン時の認証手段として既存の顔認証、ICカード認証に加えて、スマートフォンを利用したワンタイムパスワード認証を追加することで、多要素認証の選択肢を拡充している。価格は個別見積もり。
ARCACLAVIS NEXTは、文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」で求められる多要素認証によるセキュリティの強化に準拠するために必要な多要素認証ソリューション。
今回、新機能として、スマートフォンのAuthenticatorアプリ(多要素認証を行うためのアプリ※)を利用した、6桁の数字によるワンタイムパスワード認証に対応し、多要素認証の手段として利用者に馴染みのある方法を追加し強化した。
ワンタイムパスワード認証は、スマートフォン自体の利用時にも認証を求めることができ、盗難時にはリモートワイプ(遠隔操作での削除)も可能なデバイスなので安全性が高く、利用者にとって親和性が高い認証手段となる。生体認証に抵抗感のある利用者に受け入れられやすく、認証に必要な周囲の明るさの確保も不要。また、他のアプリで既にワンタイムパスワード認証を利用していれば、導入や教育のハードルが下がるなどのメリットがある。
※対応Authenticatorアプリは「Google Authenticator」「Microsoft Authenticator」
緊急の代替手段としてもワンタイムパスワード認証は有効だ。認証の際にICカードや顔認証が利用できない場合でも、スマートフォンを使ったワンタイムパスワード認証を利用することで、認証が行えるようになる。例えば、ICカードを忘れたときや、Webカメラが故障して顔認証が利用できない時に、スマートフォンを使ったワンタイムパスワード認証を利用することで、認証が行えるようになる。
従来は管理者に連絡して「期限付き緊急パスワード」を発行してもらい、これを利用する必要があったが、代替の認証手段として「スマートフォンのワンタイムパスワード認証」を利用することで、管理者の緊急パスワード発行の負担を削減し、安定して認証を行うことができる。