セブン銀行は、埼玉県警察と連携しながら、中学校、高校、専門学校へ訪問し、金融犯罪抑止に向けた啓発教育の出張授業を行う取組みを昨年11月より開始。今年7月までの半年間で、埼玉県を中心に12校のべ6,500人以上の生徒を対象に実施している。今後は首都圏を中心に、出張授業の範囲を拡大する。
近年のデジタル化の進展によってスマートフォンアプリなどから銀行口座が手軽に開設できるようになったが、その一方で、金融犯罪の手口が複雑化・巧妙化し、マネー・ローンダリング(資金洗浄)等を狙って多くの銀行口座が売買され、不正利用されるケースが増加している。
なかでも、SNSを通じて未成年を含む若年層の口座売買が増加傾向にあり、金融犯罪の知識が不足しているため、本人が認識をしないまま「加害者」になってしまうケースが多発しているという。そうした問題の解決に向けて同行は、警察等と連携して、無償での出張授業に取り組むこととした。
授業は、口座売買の脅威や売買という金融犯罪が及ぼす将来への影響について、生徒らが主体的に理解を深めることができる内容となっている。こうした啓発活動を通じて、将来を担うデジタルネイティブ世代の一人ひとりが、金融の資産形成と同じように金融犯罪についても自分ごととして考える機会を提供し、官民一体となった金融犯罪の未然防止に取り組む考えだ。