(公財)ニッポンハム食の未来財団は「2025年度 研究助成」の募集を9月30日(月)まで実施する。この研究助成は「アレルギー疾患」の中でも、特に「食物アレルギー」対策に特化したものとなる。「食物アレルギー」が食物によって引き起こされる疾患であることから、異分野(例:食品と医学)の研究者による応募を必須とする「共同研究助成」と若手研究者の育成を狙う「個人研究助成」の2区分を設定して支援する。
日本国民の約2人に1人が何らかの「アレルギー疾患」を有しているとされる。中でも「食物アレルギー」の有病率は児童生徒を対象とした9年ぶりの大規模調査でも増加が確認されている。「食物アレルギー」は疾患の性質上、生活の質に多大な影響を与えるが根本的な原因は十分に解明されておらず、その治療法も十分ではない。この現状を打開するためには基礎的な研究や予防法、治療法の開発、疫学や臨床研究など研究開発の推進が不可欠となる。
ニッポンハム食の未来財団は、すべての人に「食べる喜び」を感じて欲しいという強い想いから、2015年1月に日本ハム株式会社により設立。2017年4月には内閣総理大臣より公益法人としての認定を受けた。現在、「食物アレルギー」領域に特化して研究助成と啓発活動を行っている。
2016年度から2024年度までの研究助成は助成件数として194件、助成総額として5億5208万円の助成を行ってきた。これまでの助成先から「小麦アレルギーの主要なアレルゲンを欠損した食用小麦の開発」など社会実装段階に入った事例も出ている。ニッポンハム食の未来財団では、これからもすべての人に「食べる喜び」を提供するための一助となることを願い、「食物アレルギー」の問題解決を目指した研究を支援する。
<実施内容>
研究助成では「食物アレルギー」に関連する問題解決を目指す研究者および研究グループによる研究開発が推進されることにより、「食物アレルギー」に関わる環境改善に寄与することを目的とする。
助成金総額:6000万円
助成区分:(A)「共同研究助成」および(B)「個人研究助成」の2区分
(A)「共同研究助成」は1件あたり200万円から600万円(税込)まで助成件数は5件(予定)
(B)「個人研究助成」は1件あたり200万円(税込)まで助成件数は15件(予定)
募集期間:2024年7月12日(金)から9月30日(月)まで(当日消印有効)
応募方法:申請書に記入の上、郵送(書留等、記録の残る方法)により提出
採択結果:2025年2月中旬までに採択結果を応募者にメールで通知
助成期間:2025年4月1日(火)から2026年3月31日(火)(1年間)
成果発表:2026年10月に東京で研究成果報告会を実施する予定