さいたま市では、市立の高等学校及び中等教育学校の全4校(浦和高校、浦和南高校、大宮北高校、大宮国際中等教育学校)に、スキャネットが提供するデジタル採点ツール「デジらく採点2普通紙対応版」を導入、今年1月より利用を開始している。
市では、先行導入した大宮北高と浦和高の2校の実績をもとに、教員の採点業務の効率化を目指し全校への導入を決定した。これにより校務事務にかかる時間の削減が見込まれている。
「デジらく採点2」は、AI技術を活用し、手書き文字の自動認識採点が可能なソフトウェア。採点した結果は、データとして保存されるため、採点結果の分析も容易だ。2019年からは、従来の解答用紙の作成方法に近い形のまま学校全体でデジタル採点の導入を促進するため、普通紙(コピー用紙)に印刷した解答用紙を使用して採点が可能な「デジらく採点2普通紙対応版」を提供している。
文部科学省調査によると、2022年度、精神疾患により休職した公立学校教員は6,000人超で過去最多となっており、教員のメンタルケアや業務負担の軽減が求められている。同製品の導入により、定期試験や小テスト、アンケート等に活用することで、教員の採点業務にかかる時間が削減されることが期待できる。
「デジらく採点2普通紙対応版」は、近年の教育現場の急速なICT化の普及に伴い、全国44都道府県、800校以上で採用されている(2023年12月時点)。2020年夏以降、都道府県や市町村単位での教育委員会からの問い合わせ件数が増え、特に最近では、兵庫県の県立高校全147校や公立小中学校105校での導入に加え、大垣市の公立中学校全10校や糸島市の公立中学校全7校、富士吉田市の公立中学校全4校、藤沢市の公立中学校全19校、高砂市の公立中学校全6校、千歳市の公立中学校全6校等、教育委員会を通じての導入が加速しているという。
同社では、今後も「デジらく採点2普通紙対応版」および「デジらく採点2クラウド」の全国でのさらなる導入を推進し、教員の採点業務の時間削減による働き方改革への貢献を目指すとしている。