サイレックス・テクノロジーは、Wi-Fi機器の通信距離を最大1km先まで延伸する国産初の「EX-150AH」を発表した。
EX-150AHは、長距離無線規格IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)とWi-Fi 6に対応し、既存の2.4GHz/5GHz帯に対応するWi-Fi機器を最大限に活用するだけでなく、新たな活用方法も見出すことができる製品。Wi-Fi機器のデータをより広範囲に転送できるよう設計されており、Wi-Fi中継機やリピーターの必要性が削減できる。7月15日発売。価格はオープン。
スマートフォンやタブレット、ノートPC等のWi-Fi機器と本製品と接続し、802.11ah通信網につなげることで、標準的なWi-Fi機器の通信範囲を最大10倍に延長する。また802.11ah対応アクセスポイントとの組み合わせで、Wi-Fi電波が届かない場所でもWi-Fi機器のインターネットやネットワーク接続を可能にする。
長距離データ通信を実現する通信方式にはLTEやLPWAなどがあるが、LTEは運用コスト(OPEX)が高く、LPWAでは動画・画像を伝送するために必要なデータ帯域幅を得られない。本製品は802.11ah通信網にも対応しているので、最大平均1Mbpsの長距離データ通信を既存のWi-Fi機器から行える。
複数の中継機を配置することなくWi-Fi環境の拡張を低コストでサポートする。また、タブレットやポータブルバッテリー等の5V/1.5Aに対応したUSBポートからの給電が可能で、設置の手間を軽減できる。