大阪経済大学は本を媒介としたコミュニケーション装置「ほんのれん」を3月27日に全国の大学で初めて導入。それに伴い、学生や教職員が「ほんのれん」を積極的に活用できるよう、本を囲んで対話する体験ワークショップを5月31日(金)に同大学の図書館ラーニング・コモンズで開催する。
大阪経済大学は2023年9月、図書館1階にラーニング・コモンズを新設し、教育・学習支援センターを併設した。2024年3月には学習支援のさらなる活性化を図るため、同窓生の会「大樟春秋会」からの寄贈を受けて「ほんのれん」を導入した。
学校やオフィスの図書空間の活性化のために開発された「ほんのれん」は、丸善雄松堂と編集工学研究所が共同で運営する。たたみ一畳分のオリジナルデザインの本棚には100 冊の本と毎月のテーマに沿った5冊の本と「問い」が書かれたプレートなどがセットされる。そこに居合わせた人は「本」や「問い」を媒介として自然に交流することができる。
5月31日(金)のワークショップでは、学生と教職員に基礎演習やゼミなどで「ほんのれん」を活用してもらうため、導入事例の紹介と対話体験会が行われる。40人の参加者が5人ずつ8グループに分かれ『「ニセの自分」で生きています-心理学から考える虚栄心』や『アバターと共生する未来社会』など9冊の「本」を手掛かりに“ホントの自分?アバター時代の「たくさんの私」”という「問い」について考え対話する。
ワークショップでは丸善雄松堂の「ほんのれん旬会ナビゲーター」がファシリテーターを務め、各グループをまわりながら参加者の発言を促していく。今後、「ほんのれん」を利用したワークショップを学生が企画できるよう、学内で「旬会ナビゲーター」を育成することも視野に入れる。
<「ほんのれん」体験ワークショップ概要>
日時:2024年5月31日(金) 14:25~16:20(受付13:55~)
場所:大阪経済大学 大隅キャンパス 図書館ラーニング・コモンズ
※住所:大阪市東淀川区大隅 2-2-8
大阪メトロ 今里筋線「瑞光四丁目」駅下車 徒歩約2分
阪急京都線「上新庄」駅下車徒歩約15分、
大阪シティバス「大阪経大前」「大阪経大正門」下車すぐ
対象:大阪経済大学学生、教職員の参加希望者40人(5人×8グループ)
テーマ:「〜問いと対話で場の創発を促すコミュニケーション装置〜」
【スケジュール】
14:25 開会挨拶
大阪経済大学 教育・学習支援センター長 森詩恵(副学長・経済学部教授)
丸善雄松堂 西日本支社長兼大阪支店長 新村岳
編集工学研究所シニアプランナー 姜舜伊(かんすに)
14:37 アイスブレイク 参加者自己紹介
14:45 「ほんのれん旬会」体験会
小冊子(旬感ノート)を活用した対話ワークショップ
ファシリテーター 丸善雄松堂 ほんのれん旬会ナビゲーター
今回の「問い」ホントの自分?アバター時代の「たくさんの私」
〇書籍
〈今月の旬感本〉5 冊
『「ニセの自分」で生きています―心理学から考える虚栄心』 稲垣智則
『「盛り」の誕生―女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』 久保友香
『アバターと共生する未来社会』 石黒浩
『私とは何か―「個人」から「分人」へ』 平野啓一郎
『擬 MODOKI―「世」あるいは別様の可能性』 松岡正剛
〈あわせて読みたい百考本〉4 冊
『脱アイデンティティ』 上野千鶴子
『江戸とアバター—私たちの内なるダイバーシティ』 池上英子、田中優子
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック、浅倉久志(訳)
『ポストトゥルース』 リー・マッキンタイア、大橋完太郎(訳)
14:50 対談「ほんのれん」とは
「ほんのれん」の成立背景、大学で期待される価値、利活用のアイデア・可能性など
編集工学研究所シニアプランナー 姜舜伊
大阪経済大学 図書館長 草薙信照(副学長・情報社会学部教授)
大阪経済大学学生
16:10 質疑応答
16:17 閉会挨拶
大阪経済大学 図書館長 草薙 信照(副学長・情報社会学部教授)