立命館大学は5月14日、大阪いばらきキャンパスに、OpenAI 社の人工知能チャットボット「ChatGPT」と音声認識の仕組みを組み合わせた翻訳ツール「BloomTalk」を導入したことを発表。 「BloomTalk」は、同キャンパス内に立地する茨木商工会議所にも設置された。
BloomTalk は、言語の壁をAIの力を借りて乗り越え、会話を自由に楽しむことを目的に、立命館大学大学院の杉山滉平さんが開発。日本語、英語のみならず、それぞれの母国語(想定50カ国以上)で話した内容を ChatGPT の言語変換機能を利用し、日本語と英語に同時変換できる機能を有している。この機能により、日本語、英語等の習熟度等に関わらず、お互いが円滑な コミュニケーションができ、言語で伝えづらい細かな内容も各人の母国語で伝えられるため、「言葉の壁を越えてよりよく、より深く会話を楽しめる」ことを想定している。
今年1月より、同キャンパス内の図書館で試験的に設置し、主に留学生の相談対応に活用してきた。図書館では利用者からの質問に対して、正確な説明を利用者に返答する必要があるが、 BloomTalkによりサービスの質が向上したという。試験運用を経て今回、本格的な運用開始に至った。
今後は他キャンパスの図書館、留学生と接点を持つ各部署をはじめ、自治体の外国籍対応窓口など学外にも実証実験の場を広げていく予定だ。