文部科学省の2022年度「教員勤務実態調査」によると、小中学校教員の平均勤務時間は11時間近くになっており、2016年度結果から僅かに数値は減少しているものの、未だ教員の長時間労働が解消されたとは言い難い状況である。
そうした実態を受け、ストリートスマートは5月9日、AppSheet を活用した校務支援サービスの提供を開始した。デジタルの力で校務を効率化し、“教員にしかできないこと”により注力できるような環境づくりをサポートする。
AppSheet は、Google Cloudのノーコードのアプリケーション開発プラットフォームサービスで、プログラミングの知識がなくても画面を見ながら簡単に高機能なアプリケーションを作成することができる。
AppSheet で作成したアプリケーションは、学校現場で使われる教員用端末はもちろんのこと、スマートフォンやタブレット端末でも利用が可能なので、学校現場のニーズに合わせたアプリケーションを作成し、様々な場面で活用することができる。
同社は今回、教員の校務を効率化するアプリとして「出張申請アプリ」「保健室利用記録アプリ」「図書貸出管理アプリ」の3つを紹介している。
申請から承認までの作業が全てアプリ上で完結し、申請に関する情報も自動的にスプレッドシートに連携されるので、入力の手間を省けるのはもちろんのこと、紙の申請書の管理や転記作業にかかる時間も大幅に省力化することができる。また、アプリをカスタマイズすれば、交通系アプリと連動させて交通費を自動で計算したり、申請や承認をした際に Gmail で通知を送ったりすることも可能。
入力フォームに子供たちの様子を記載する備考欄を設けることで、通知と共に備考欄の内容を担任の先生に共有することも可能。入力フォームの項目を編集したり、担任の先生への通知タイミングを設定したりするなど、ニーズにあわせたカスタマイズもできる。
学校図書館に行かなくても、教員自身の端末から情報にアクセスし、貸出状況の確認やステータスの変更ができる。また、子供たちもアプリを活用することで自分の端末から読みたい本の貸出状況や、借りている本の返却期限を確認することができるので、時間を有効に使って学校図書館を活用できる。他にも便利な活用方法として、Gmail や Google Chat と連動させることで、借りた本の返却期限を過ぎている子がいる場合、担任の教員に通知を送るということも可能。