東京都利島村は、ビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」を活用し、教育長を5月13日まで公募している。全国の自治体において、民間の転職サイトを活用して教育長を公募するのは今回が初。
教育委員会は、新たな教育支援を構築するために変化が求められているが、全国の教育委員会のうち約3割が職員数10人以下という人手不足であるのが現状だ。特に、教育委員会の責任者である教育長(任期3年)は、定期的に後任として優秀な人材を探す必要があるが、利島村のような離島は特に立地条件などから採用が難しくなっている。
実際に同村では、教育長が決まらず数カ月間教育長不在の状態が続いてしまったことも。教育長の不在が教育の遅れや教育行政の混乱につながることもあるため、後任探しは大きな課題となっている。
利島村では、2024年1月に教育改革の大きな柱として「利島村 “人づくりが島づくり” 大網」を公表した。離島だからこそできる新たな教育改革として、既に小中一貫教育を行う「義務教育学校」への移行や、それに伴う校舎建て替えの検討が始まっている。また、学校教育の範囲のみならず、村民全体に学びが広がる「一体感のある島づくり」を進めている。
しかし、現教育長の任期満了も見据え、後任として、離島の教育改革を担う人材の採用が急務になっている。今回の教育改革においては、プロジェクトマネジメント能力や多様なステークホルダーとの調整力など、教育の識見以外の能力も必要となることから、利島村は教育行政の経験者に限らずに優秀な人材を教育長に選出できるよう、自治体では初めて「教育長」をビズリーチで公募することに踏み切った。新たに着任する教育長には、引き継ぎ期間として現教育長の伴走のもと、教育行政に関する研修等も予定されている。
今回の公募が、同村の教育改革を実現し、さらには人手不足で悩む全国の自治体の先進事例となることが期待される。
学校教育、生涯学習、文化・スポーツ振興など、「人づくりと地域づくり」を担当する教育委員会には、住民から寄せられる期待も大きく、その仕事にはあふれるほどのやりがいがあります。その教育委員会の責任者として、教育改革の「エンジン」の役割を担うのが教育長ですが、特に小規模な自治体には、適任を探す仕組みがありません。教育行政に力を入れたいが暗中模索で、適任の候補者を見つけるのに苦労している市町村長の方々も多いのではないでしょうか。人口300人の小離島である利島村も同様の状況であり、弟子丸知樹現教育長と今後について相談するなかで今回、ビズリーチ様と連携し、現教育長の後任を公募するチャンスをいただきました。「まずはやってみる!」の精神で行う前例のない取り組みにぜひご注目いただきたいですし、島の将来や島の教育について、前向きかつ明確なビジョンを持つ方のご応募をお待ちしています。
募集期間 4月16日~5月13日
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