福岡県警察はこのほど、自動車運転免許試験場4施設(福岡、北九州、筑豊、筑後)に字幕表示システムを導入し、運用を開始した。導入したのは京セラドキュメントソリューションズジャパンの「Cotopat Screen」。134言語に対応し、来場する外国人申請者等の利便性向上を目指す。
4月1日からドライバーの時間外労働規制が強化され、物流の2024年問題として、労働力不足が懸念されている。そうした背景もあり、外国人労働者の受け入れ拡大に向け、在留資格「特定技能」に自動車運送業の追加が閣議決定された。
さらに、警察庁では、タクシーやバスを運転できる第二種運転免許の学科試験について、20言語に対応した試験問題例を全国の警察に配布しており、日本語を母国語としない外国人ドライバー起用の機運が高まっている。
そのような社会動向もあり、福岡県警察では、運転免許申請手続きの多言語化対応に向け、免許試験場に来場する外国人への対応強化を検討。話した言葉がリアルタイムに翻訳されスクリーンに表示される点と、134種類の言語への翻訳に対応している点が決め手となり「Cotopat Screen」 の採用に至った。主に外国人の運転免許申請手続きを対応する窓口で活用している。
同警察では、外国人に対応する際、言葉の壁から意思疎通が図りにくくコミュニケーションに時間がかかるという課題があった。本システムを導入することで、外国人との意思疎通が円滑になり、コミュニケーションの短縮化につながる。