大阪市では、学校教育向けソリューション「tomoLinks」（コニカミノルタジャパン）の学力調査分析サービスを試行導入している。4月11日、提供元のコニカミノルタジャパンが発表、導入事例を公開した。
市では、全小中学校の小学3年生から中学3年生までの過去4年間分の学力データを分析し、個別最適な学びを実現するためのツールとして「tomoLinks」の学力調査分析サービスを活用している。
大阪市では、これまでも学力データの分析を行っていたが、児童生徒16万人分の膨大なデータの分析は難しく、学校単位での分析に留まっていた。さらなる個別最適な学びの実現に向け、児童生徒一人ひとりの学力データ分析レポートを提供する「tomoLinks」の学力調査分析サービスを2023年度に試行導入した。
2023年度のデータ分析の対象は市内の小学校281校、中学校127校の小学3年生から中学3年生約11万人分の過去4年間分のデータで、約1カ月半で分析が完了。分析レポートは児童生徒一人ひとりの4年間の経年変化や得意・不得意の単元やポイントを数値や文章を用いて可視化した。
分析結果を視覚的にまとめたダッシュボード(イメージ)
市教育委員会の担当者は、子供たちの置かれている立場は年々多様化していることから、「データ分析を手段のひとつに活用することで子供たちに還元できるものは増える」と考えているといい、「授業や個別学習に生かすだけでなく、教員の言葉がけや支援の一つとしても分析データを活用していくことができる」と期待を寄せている。
