品川区はこのほど 、区立学校の児童・生徒に貸与したタブレット端末に「ヤングケアラー相談ツール」を開設し、相談の入り口となる仕組みを導入した。
ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子供のことで、厚生労働省の調査によれば、学校の1クラスに1~2人いるといわれている。
品川区では今年度、区内在住の小学4年生から高校3年生相当の年齢を対象としたヤングケアラーの実態調査を実施。その結果、自分や家庭の悩み等について気軽に相談ができる場所や、SNSを通じての相談が求められていることが分かった。
区は昨年7月から、無料通話アプリLINEを活用した「品川区ヤングケアラーサポートLINE」を開設し、当事者からの相談を受け付けているが、LINEを利用できない児童・生徒は、Web上でのツールを利用できない状況にあったため、今回新たに、区から全児童・生徒に貸与しているタブレット端末上に、相談の入り口となるツールを導入することとした。
本ツールは、相談者が、連絡フォーム内の項目(「だれが」「どのような状況か」「具体的な状況の内容」「学校」「学年」「名前」)を選択・入力すると、メールで子ども家庭支援センターへ送信される仕組み。子ども家庭支援センターと学校で共有し、ヤングケアラーコーディネーターを中心に、連携しながら対応を行う。