立正大学はこのほど、PKSHA Workplaceが提供するAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を受験生向け入試情報サイト上において開始した。受験生からの問い合わせに対し、スムーズで適切な情報の提供と、学生募集活動における課題発見とその改善を実現を目指す。
同学では、コロナ禍において増加したメールでの問い合わせに対応するために、2022年度からGoogleフォームによる受付を導入。しかし、問い合わせに対する即時性に課題があったため、受験生へスムーズに適切な情報を提供する方法を検討していた。その中で、デジタルネイティブ世代である受験生が活用しやすいチャット形式のコミュニケーションツールを通じて、受験生が優良な接触機会体験を重ねて大学に対する認知や理解を促すことで、志願・入学意欲を高めることを目指して「PKSHA Chatbot」の導入を決めた。
導入にあたって、Googleフォームで蓄積した約1年分の問い合わせ内容と回答内容を精査し、カテゴリー別に整理した。その作業を通じて、受験生や保護者等がどのような情報を求めているのか、大学側はどのような情報を提供することが適切かを想定し、問い合わせに対して網羅的に回答できるようにFAQを設定。今後は、実際の対応状況を随時確認しながら、内容の見直しを重ね、回答の精度をさらに上げていくという。
入試制度や受験生の動向は多様化・個別化しており、さらに受験生世代のコミュニケーション形態も変化していることで、入試関連問い合わせに対する業務は量だけでなく1件にかかる対応時間も増加している。そこで、受験生対応に適切なコミュニケーションツールを導入することで、問い合わせ対応業務を整理し、かつ情報を蓄積することで経験知として活用し、業務の効率化を図る。
さらに、チャットボットで取得・蓄積したデータから受験生のニーズ動向を把握し、問い合わせ対応の向上だけではなく、入試情報サイトやパンフレット、入試要項などの入試広報媒体や高校訪問・相談会、オープンキャンパスなどの学生募集活動の課題発見や改善を目指すとしている。