島根県立大学は12月、学生を対象に、VRを使った英会話の体験会を実施。このほど、その模様を公開した。
同学浜田キャンパスでは、海外大学への留学を目指す学生を対象とした「TOEFL留学準備講座」でVRを使った英語スピーキングレッスンを実施した。使用したアプリはプラスワン社が開発販売している「スマートチューター」。VRとAIを活用した英会話トレーニングソフトだ。スマートチューターを受講した学生からは、「人前で話すより緊張感がなくて楽しく勉強できた」「外国に行ったみたいで楽しかった」等の感想があった。
そこで、レッスンに参加しなかった学生にもVRの素晴らしさを体験してもらおうとVR英会話の体験会を開催した。初めてVRゴーグルを使ったという国際関係コース1年生の石堂りんごさんは「とても楽しく、その場所にいるかのように感じた」と感想を述べた。
「TOEFL留学準備講座」の受講生でマレーシアへの留学を控えている国際コミュニケーションコース2年生の安部今日子さんは「自分自身のスピーキングスピードが遅いこと、発音が良いことをAIが教えてくれた。AIが自分の弱点や強みを指摘するところが素晴らしい」とAIを利用した学習を称賛した。
国際関係コースの賀来美夕季さんは「通常の英語クラスでは、他のクラスメートに見られているので、間違いを恐れてしまい口数が少なくなってしまうが、VRだと安心して話せるので、たくさん練習できた」とVRを使った英語スピーキング学習への効果を述べた。
同学国際関係学部国際コミュニケーションコースの江口真理子教授は「グローバル社会では英語スピーキング力の重要性が増しているが、スピーキングは日本人が最も不得意とするスキル。人前でのスピーチやプレゼンテーション、ディスカッションは心理的なストレスが高い分野なので、スピーキング練習を避けがち。VRは人からの評価を気にせずに何度でもスピーキング練習できる」とスピーキング力向上への期待を寄せている。