Googleは12月19日、試験運用中の対話型AIツール「Bard」において、Googleのアプリやサービスと連携できる拡張機能を日本語でも対応開始したと発表。この拡張機能を使用することで、必要な情報が複数のGoogleアプリやサービスにまたがる場合でも、Bardは、Gmail、Googleドキュメント、Googleドライブ、Googleマップ、YouTubeなど、日々使用しているGoogleツールから関連情報を検索してBardの回答内に一括で表示することが可能となる。
例えば、友人と複数人で富士山への旅行を計画している時――。通常では、多くのブラウザタブを開きながら、複数のサービスやアプリを横断して調べることが多いが、今回の機能拡張により、自身のGmailのメールから全員が都合良い日程を探し、リアルタイムのフライトとホテルの情報を検索するようにBardに質問し、回答をもらえる。
また、Googleマップで空港までの道順を確認したり、空港でのアクティビティに関するYouTube動画を視聴するなど、すべてBardとのひとつの会話内で完結できる。
また、就職・転職活動にもこの機能は活用できる。例えば、Bardに「ドライブから2023年6月というタイトルの履歴書を見つけて、それを短い文章に要約して」と依頼して、新しいカバーレターを作成することができる。
なお、Workspace拡張機能の使用を選択した場合、Gmail、Googleドキュメント、Googleドライブのコンテンツは人間のレビュー担当者には表示されない。また、Bardを広告に表示するためや、Bardのモデルのトレーニングするために使用することもないという。
マルチモーダルでの高度な推論性能を備えた高性能AIモデル「Gemini」がBardにもアップデートされた。柔軟性を重視して設計されたGeminiは、Ultra、Pro、Nanoの3サイズに最適化されているため、データセンターからモバイルデバイスまであらゆる環境で動作する。
今回のアップデートに伴い、英語版のBardでは特別に調整された「Gemini Pro」が利用できる。また、来年初めには、GeminiUltraで動作するアドバンスモデルの「Bard Advanced」を公開する予定だ。