リクルートが提供する進路情報メディア『スタディサプリ進路』は、スタディサプリ編集部の高校生エディター&公式LINE登録者を対象に“自己肯定感”についてアンケートを実施、11月24日、その結果を公表した。それによると、今の自分が好きと回答した人は54.1%で、現役高校生の自己肯定感はおよそ半々であることがわかった。
アンケートは9月から10月にかけて、全国の高校生男女(「スタディサプリ進路」の高校生エディター/公式LINE登録者)682人を対象にインターネットで行われた。
今の高校生は、SNSなどを通して他人との接点が多く、同時に自己評価に他人軸が影響を受けることも多いかもしれない。そこで、「今の自分が好き?」と聞くと54.1%が“YES”と回答し、およそ半々の結果となった。
また、“今の自分が好きかどうかに何が一番影響しているか”を聞くと、1位「内面(性格)」、2位「内面(能力)」、3位「外見(顔)」で、内面がより強く自己肯定感に影響していることが分かる。
フリーコメントでは、「どんなことでも負けたくない負けず嫌いなところが好き」(高3男子/宮城県)、「何やっても何だかうまくできない自分にいつも満足がいかない」(高2女子/埼玉県)と、自分自身と向き合う高校生の一面が感じ取れた。
今の自己肯定感に一番影響していたコミュニティは?と聞くと、1位「高校のクラスメイト・友達」、2位「家族」、3位「中学生までの友達」という結果に。家族よりも大きく差をつけて上位に友達がランクインしたことから、高校生の自己肯定感のカギは、自宅よりも多くの時間を過ごす学校生活であることが分かる。
また、「高校のクラスメイト・友達」「中学生までの友達」を選んだ人に、“自分の自己肯定感を上げてくれた言葉”を聞くと、「夢があることってすごいね」「〇〇は誰よりも頑張ってるじゃん」「〇〇といると毎日楽しいよ!」など、他人との比較ではなく、本人を丸ごと肯定してくれる言葉が多く見られた。
調査結果を受け、『スタディサプリ進路ブック』の仲井美夏編集長は次のように解説する。
今回、「自己肯定感」を調査テーマにした背景は、高校生なうの読者アンケートのコメントで「自己肯定感」という言葉が頻出したり、これまでの精神面に触れた記事への支持率が高く、高校生の自己肯定感に対する意識の高さを感じたことからでした。
興味深かったのは、高校生と密接な話題の「進路」に自己肯定感が影響している点。データでは、自己肯定感の高い人は、そうでない人に比べて「進路決定度」が高いという結果が出ていました。そのカギは、自己肯定感の高い人の行動から見えた「自己管理能力×継続力」の組み合わせにありそうです。
「今の自分が好き」と回答した人の約半数が、「自己肯定感のUP・維持のためにしていることがある」と回答していて、具体的には「毎日英単語アプリで単語を10個覚えるようにしています。模試の長文で覚えた英単語が出るとうれしい!」(高2女子/岐阜県)、「毎日継続的に勉強して、やることリストを作り、それは次の日に回さない」(高3女子/岡山県)など。他にも、筋トレやスキンケアなどのルーティンも人気。目標やなりたい自分のために、自ら決め事を作り日々達成していくという行動を通して、自分への信頼を積み重ね、自己肯定感や決定力を育んで進路選択にも影響しているのかもしれません。
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