デジタルアーツは、Webセキュリティ製品「i-FILTER」シリーズに標準搭載している「AIチャットフィルター」に、生成AIの利活用をより安全に、スマートにするための新機能を追加した。
同社では、生成AIの利用コントロールや利用状況を可視化できる機能「AIチャットフィルター」を開発し、8月16日から「i-FILTER」と「i-FILTER@Cloud」に標準搭載している。
「AIチャットフィルター」では、いつ・誰が・どんなメッセージを生成AIに送信したかといった情報をログとして表示。機密情報など特定単語を含む生成AIへのメッセージ送信をブロックするフィルタリング機能もあり、ブロックした単語をログから閲覧することも可能。生成AI利用時には、機密情報の漏えいなどに注意が必要な旨を伝える警告画面も表示する。これらの機能により、適切な生成AI利用が行われているかを確認することが可能となっている。
また、生成AIの利用を柔軟に制御する機能も搭載している。以前から「i-FILTER」シリーズに標準搭載している「Webサービス制御」機能では、生成AIであるChatGPTやBard、Bing AIを閲覧許可またはブロックとすること、「グループ設定」機能では、任意のグループ・ユーザー単位で生成AIの利用を制御すること、「時間割」機能では、就業時間や授業時間など設定した時間のみ生成AIを利用できるように設定することが可能だ。
そして今回、生成AIの利活用をより安全に、スマートにするために、「AIチャットフィルター」に新たな4つの機能を追加した。
新しく搭載される機能は、「AIチャットログ(応答メッセージ)」、「マスキング送信」、「単語テンプレート」、「DLPスキャン」の4つ。
利用者が生成AIから得た応答文のログを取得する機能。AIチャットログの送信メッセージ・応答メッセージ、両方のログ取得が可能になったことで、より詳細な利用状況の把握や、データの可視化が行え、情報漏えいリスクの早期発見に寄与する。
事前にマスキング対象として設定した特定の単語を表示させずにメッセージを送信する機能。個人情報や機密情報に繋がるキーワードが該当する場合、ブロックせずテキストを置き換えられるため、利便性を維持しながら情報漏えいリスクの低減を実現する。
デジタルアーツがブロックすべき単語の推奨テンプレートを提供するもの。単語テンプレートを活用することで、「AIチャットフィルター」導入時の設定負担を軽減し、スムーズな利用開始が期待できる。
生成AIへの送信内容をDLPスキャンすることで、個人情報や機密情報に該当する恐れのあるメッセージの送信をブロックする機能。「マスキング送信」と組み合わせて利用することで、入力した内容が個人情報や機密情報だと検知した場合、自動的に該当箇所をマスキングさせてメッセージを送信することもできる。そのため、情報漏えいを未然に防ぐことが可能となる。
同社では、「AIチャットフィルター」の機能を拡充することでこれまで以上に生成AIの安全な利活用をサポートする。11月28日に開催するオンラインセミナーでは、4つの機能を詳しく解説するとともに、同社のDLP・ファイル転送サービス「f-FILTER」との連携オプションについても紹介する。
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