八戸工業大学と公財・山田進太郎D&I財団は11月7日、中高生女子におけるSTEM(理系)人材の育成に関して、包括的に協力していく連携協定を締結した。
同財団は、“性別や背景に関係なく、一人ひとりの興味や関心に応じて「好きなこと」を追求できる社会の実現”を目指す一環として、STEM女子奨学助成金など、STEM分野におけるジェンダーギャップを解消する活動を推進している。一方で、女子生徒を支援する立場にある大学や高等専門学校等の教育機関による横の連携は十分に実施されているとは言えず、各教育機関がそれぞれの地域で単体で活動を行っているという問題がある。
これに対して、同財団は今年度より、全国の大学・高等専門学校と連携した中高生女子の理工系選択支援プロジェクト「Girls Go STEM! 〜大学・高専支援プラットフォーム〜」を立ち上げ、現在までに13の大学と連携している。
八戸工業大学では、同学の女性教職員で構成する団体「HIT リケジョ LABO」を立ち上げ、2020年度より北東北の女子生徒の理系の進路選択を増やすことを目的に活動。2023年には、科学技術振興機構「女子中高生の理系進路選択プログラム」に採択され、女子中高生を対象とした講演会や実験・実習体験などを開催している。
今回、両者が、より包括的な相互連携を行うことでより多くの地域の中高生女子がSTEM分野の魅力に気づき、進学やキャリアを考える機会を得られると考え、連携協定を締結することになった。
同財団は、本取り組みを通して、大学および高等専門学校間の連携を強化し、STEM分野における女子生徒の増加を支援するとともに、多様な人材の活躍を促進していくことを目指すとしている。