パナソニック インフォメーションシステムズはこのほど、大宮開成中学・高等学校(さいたま市)の教職員約120名に向けてアプリケーション配信ソリューション「Cloudpaging」を導入し、昨年10月から稼働していることを発表した。教職員への1人1台端末環境の整備にともなって浮上するソフトウェアインストールの作業を効率化し、作業負荷を大幅に削減したという。
大宮開成中学・高等学校では、教職員の資料作成の効率化やテレワーク促進を目的に、共用PCを複数人で利用する従来のスタイルから1人1台のPCを利用するスタイルへの変革が検討されていた。しかし、従来の共用PCにインストールされていた各教科の過去問題集を、教職員が1人1台保有するPCへどのようにインストールするかが課題となっていた。
「Cloudpaging」は、アプリケーションをクラウド上に配置し、利用者が必要に応じてダウンロード・インストールできるソリューション。管理者はクラウド上への配置作業のみ行えばよいため各PCへインストールする必要がなく、教職員は自分の必要な教科の過去問題集のみを選び、自分自身でインストールすることができる。大学・高等専門学校へのシステム導入に豊富な実績を持つ同社の技術力が評価され、今回のシステム採用に至ったという。
昨年10月、1人1台端末環境の開始とともにCloudpagingによるアプリケーション管理がスタートした。従来は過去問題集を1種類インストールするのに1~2時間かかっており、1年分をインストールするにはさらに30分~1時間程度かかっていたが、Cloudpagingの導入によりインストール作業が不要となった。
教職員が自分自身で必要な過去問題集をインストールでき、管理者はインストール作業を行う必要がないため、作業負荷を大幅に削減できているという。事前準備として必要なクラウド上への配置作業(パッケージ化作業)は同社が代行している。
大宮開成中学・高等学校では、2024年度より高校生への生徒個人端末の一部導入が予定されている。生徒それぞれが自分自身のPCを用いたとしても全員同じ環境で授業ができるよう、2024年度以降は生徒に向けてもCloudpagingの活用が検討されている。
教員端末導入以前は職員室で共有のパソコンを利用していたのですが、各教科の問題集ソフトのインストールに時間がかかるため、複数台あるパソコンを教科ごとに割り振ってその教科のソフトのみインストールするという運用をしてきました。
教員個人への端末配布を検討した際に、限られた容量の中で教科ごとに異なるソフトウェアをどのように導入していくかが課題となっていました。全教科分を入れられれば簡単ではありますが、入試問題の過去問題集データベースは毎年新しく発売されることもあり、その更新も問題でした。そのような制約のなか、EDIXという学校向けの展示会でこちらのCloudpagingに出会い、様々な課題が解決できました。