国立高等専門学校機構が取り組んでいるCOMPASS5.0(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)プロジェクトの4分野が合同で、8月29日に旭川工業高等専門学校、9月7日・8日に木更津工業高等専門学校を会場として、「COMPASS5.0サマースクール2023」を開催する。
COMPASS5.0は、GEAR 5.0とともに、Society5.0により実現する未来技術をリードする高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業のひとつ。今回のサマースクールは、学生のAI・数理データサイエンス、サイバーセキュリティ、ロボット、半導体等のSociety5.0関連技術に関する知識とスキルの向上と、その教育の実践評価、教員の研鑽、および、異なる高専間の学生や教員、外部の講師との交流の機会を作ることを目的として、 COMPASS5.0の各分野が合同で開催するもの。
● Aコース(AI・数理データサイエンス)
日 時 8月29日(火)14:00~17:00
会 場 旭川工業高等専門学校 サイバーセキュリティ演習室
講 師
<講座内容>
◎クラウド入門
AWS やクラウドがどのようなものなのか、それらがどのような利活用をされているのかについて紹介する。
◎クラウドコンピューティングを用いた機械学習演習(AWS Deepracerを用いた自動運転シミュレーション)
AWS上のシミュレーターで強化学習を用いた自動運転モデルを作成し、機械学習を学べるAWSサービスであるAWS DeepRacerを活用し、機械学習の要素である強化学習の基礎を、自動運転レースを通じて体験する。
●Bコース(サイバーセキュリティ・ロボット・半導体)
日 時
会 場 木更津工業高等専門学校 図書館棟
<講座内容>
9月7日(木)
◎ SOC(Security Operation Center)演習
アクセスログや通信ログの解析によって公開サーバへの攻撃やマルウェア感染などの不正な通信を発見し、さらに攻撃によるシステムへの影響の有無を判断するための方法を学習する。
◎ROS基礎演習
近年、ロボットのプログラミング手法として一般的になりつつあるROS (Robot Operating System)を用いたロボットプログラミングの基礎的演習を行う。
◎カードゲームによるサイバーインシデント対応演習
三菱重工株式会社のセキュリティ担当者による解説、およびカードゲームによるサイバーインシデント対応演習(チーム戦)を通じてセキュリティ活動の重要性を体感する。
9月8日(金)
◎半導体工学概論
社会生活における半導体の実用例の解説から、デジタル社会の基盤を支える半導体の重要性を理解するための講義。講師は一般社団法人九州半導体・デジタルイノベーション協議会(SIIQ)松尾伸也氏。
◎セキュリティ基礎演習「フィッシングメールを調査してみよう」
誰もが一度は受け取ったことがあるようなフィッシング詐欺のメールを、グループで協力して解析し、調査を行う。解析をとおして、フィッシングで利用される手口や対策のための技術を学習します。日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の協力で実施する。