地域・教育魅力化プラットフォームとあしたの寺子屋はこのほど、居住地域の限界を超えて学習環境を選択できる「越境教育エコシステム」創出のため、4つのテーマで協業を開始した。
少子化が加速する過疎地域等では、教育資源(教職員数・生徒数・科目数・部活数等)が少ないため、「学校と地域・社会」や、「学校同士」をつなぎ、多様な教育資源を柔軟に組み合わせながら生徒の多様なニーズに個別最適・協働的に対応できる環境を整備することが急務となっている。
こうした地域においては、地域との協働体制により、地域資源を効果的に活用できるようにするとともに、遠隔・通信・オンライン活用によって、これまで不足していた教育リソースを補完することや、他の地域への越境・留学の機会保障により、多様な生徒や文化などとの出会いや交流も実現できる全国ネットワークモデルの実現が必要だ。こうした背景のもと両者は、中高生たちの越境教育エコシステム創出に向けた包括的なパートナーシップを締結することとなった。
(1)高校留学受入れ地域を広めるためのプログラム提供
全国の小中学生を対象に「他の都道府県への高校進学制度の存在」と「高校留学を受け入れている地域」を知るための、地方宿泊体験プログラムを提供する。具体的には、2023年10月以降に中学生を対象とした短期越境プログラムの提供を北海道鹿追町で行う予定。
(2)地元中高生向けサービスの創出
地元にいながら多様な人材や情報と出会い、生徒たちの価値観を広げる仕組みを創出する。
(3)高校生たちをサポートするプラットフォームの運営
2社の取り組みに関わる全国の高校生に、挑戦と出会いの場を創り、運営する。
(4)地方の教育関係者を対象にした情報・人材ネットワークを創出
地方で教育分野に携わる人たちを対象に、知識や教材の情報提供、他地域の人材と出会えるネットワークの場を創出する。
本協業を通し、小中高生たちの越境教育エコシステム共創をともに進めていけることを大変喜ばしく思っています。
当社は「世界を拡げる一歩目を、どこからでも」というVisionのもと、すでに高校が廃校になった地域での教育支援や、中高接続を企図したサービスの提供など様々な事業を推進してきました。
そうした状況下、高校教育の魅力化を通して地域の人づくり・人の流れづくりに長年取り組んできたC地域・教育魅力化プラットフォームとの提携は、地域や校種を超えた越境エコシステムの構築の加速につながると考えています。両社の取り組みを通して、 教育業界全体の発展に貢献していきたいと思います。
今まで、あしたの寺子屋および嶋本勇介氏とは多くの取り組みを共にしてきましたので、私にとっては「同志」であり「家族」のような感覚を既にもっています。
そのうえで改めて今回、包括的なパートナーシップを締結させていただいた意味とは、「私たちは社会価値の共創のために、従来の『組織』と『組織』、『事業』と『事業』の壁を越境し、今までの関係性や在り方をさらに進化させていく」という社会的コミットメントだと考えています。
従来の「協業」や「協働」とい う発想や枠を越え、子供と若者、地域と教育、世界と未来のために 挑戦していきます。