いすみ市立夷隅小学校(千葉県)はこのほど、ビジネスコミュニケーションツール「LINE WORKS」を導入した。8月2日、提供元のワークスモバイルジャパンが発表した。
同小では、教職員の働き方改革の一環として、迅速な意思疎通が図れる連絡ツールを検討し本ツールの導入を決定。掲示板のコメント欄活用による会議時間の短縮や、外部トーク連携によるICT支援員との連携強化でICT学習環境が改善されるなどさまざまな効果が上がっているという。
「LINE WORKS」の掲示板にあらかじめ職員会議の日にちを記載した投稿を作成し、各教職員はそれぞれが抱える連絡事項をコメント欄へ投稿するよう、会議の運用を変更。これにより、職員会議当日は補足説明のみで完結し、所定の時間内で終了できるようになった。テキストとして記録されることにより振り返りもしやすくなり、伝え漏れのリスクも軽減した。
同小では校外学習先の様子を学校のホームページへ掲載している。引率の教職員がデジタルカメラで撮影し、学校に戻ってからホームページを更新する教職員へ写真データを受け渡していた。校外学習は遠隔地で行われるため、データを受け取るまでに一日中教職員が待機する場合もあったが、「LINE WORKS」導入後は校外学習用のグループトークからタイムリーなデータ共有が実現し、速やかにホームページを更新できるようになった。
待機時間がほぼなくなったことで昨年度に比べて教職員の在校時間が短くなっている。また、同グループトーク内では現地で紛失物やけが人が出た際の情報共有の場としても機能しており、現地での危機管理ツールとしての役割も果たしている。
同小には月に一度、ICT支援員が来校しているが、ICT支援員の「LINE WORKS」アカウントと教職員の「LINE WORKS」アカウントを外部トーク連携することにより、来校日以外の日でも連絡が取れ、授業中に発生した端末トラブルはトークルーム上ですぐに相談・解決が可能に。学習内容に関わる相談も気軽にできるようになり、ICT教育推進のためのよりよい環境づくりへとつながっているという。
【「LINE WORKS」とは】
チャットやスタンプはもちろん、掲示板、カレンダー、アドレス帳、アンケートなど、現場で活用できる充実したグループウェア機能を揃えたビジネスチャット。コミュニケーションアプリ「LINE」のような使いやすさを保ちながら独自に開発・提供を行っており、ユーザーの教育も最小限に導入したその日から誰でもすぐに使える。PCやタブレットのほか、スマートフォンだけでもほとんどの機能が使える。無料版、有料版(スタンダード・アドバンスト)があり、無料でもほとんどの基本機能を使うことができる。