東京農業大学第三高等学校附属中学校(埼玉県東松山市)は、7月12日から14日に、1年生の「イングリッシュワークショップ」を、校内にて実施した。国際教育に力を入れる農大三中の取り組みの一環で、1年生にとって初の「英語漬け」の3日間となった。
アメリカ・イラン・トリニダードトバゴ・フィリピン・イギリス・オーストラリアの6カ国の外国人講師を招き、「英語で表現する楽しさと、外国の文化を学ぶ」ことを目的に、1学期の英語学習の総まとめとして実施された。このプログラムに向け、生徒たちは「5W1H」を先取りして学び、基本的な英会話ができるよう練習してきた。
<1日目>
オープニングセレモニーから始まり、グループに分かれ自己紹介、アイスブレイクを行ってから、「スピーキング」、「異文化理解」、「Fun Time」のレッスンに入った。「スピーキング」のテーマは「自己表現」とし、好きなことや夢について英語で伝える練習を行った。また「異文化理解」として、講師が出身国の文化や習慣、食べ物について、プレゼンテーションをすると、生徒たちは初めて知る海外の文化に興味津々な様子。
「Fun Time」では、ジェスチャーゲームや「“r”と“l”の発音の違い」などリスニング力を高めるアクティビティを行いました。普段から外国人の先生の英語授業を受けていることもあって、講師とのコミュニケーションが円滑な生徒も多い一方で、伝えたいことを上手く言葉にできず、もどかしい思いをした生徒もいたようだ。
<2日目>
講師は前日と別のグループを担当し、前日の内容に加え「質問」に特化したプログラムを実施しした。生徒たちは、講師からの様々な質問やクイズに積極的に回答したり、疑問点を講師に質問したりした。プログラム初日は控えめだった生徒も、自分の英語が「伝わる」という成功体験を積み重ね、少し自信を付けた様子でワークショップを更に楽しんでいた。
<最終日>
最終日は、1人2分程度の「スピーチ」をグループ内で発表する「クラス内コンテスト」を実施。テーマは「自分の好きなこと、夢」について。評価基準は声の大きさや発音など発表の上手さと、このプログラムでの成長の度合い。生徒たちは「スピーキング」で学んだ内容や講師の「異文化理解」プレゼンテーションを踏まえ、自分たちで原稿や資料を作成した。自信をもって発表できるよう講師に発音を聞いたり、原稿やスライドにアドバイスをもらったりしながら、限られた時間の中で準備と練習をした。
生徒たちは、3日間のプログラムの成果を発揮し、身振り手振りをつけながら思い思いの発表ができました。最後に「クラス内コンテスト」で選ばれた代表者が、生徒全員と講師、来校した保護者に向けて「クラス代表プレゼンテーション」を行った。
クロージングセレモニーでは、プログラムを終えた生徒たちから、お世話になった講師にお礼の言葉とメッセージカードを渡した。講師から「英語を学び続けてほしい」「Practice‼Practice‼Practice‼」といった激励の言葉があり、生徒たちからは「楽しくて充実した3日間だった、先生とお別れしたくない」「英語に少し自信がついた」「もっと英語で話せるようになりたい」と前向きな言葉が飛び交った。
英語を担当する学年主任の北田啓教諭は、「このプログラムを通して成長した生徒たちの姿や、堂々とした発表を観ることができて嬉しい。英語を苦手に感じていた生徒の意識が変わるきっかけになり、今後の英語学習に繋がることを期待したい」と笑顔で話した。