ベネッセコーポレーションの提供する「進研ゼミ小学講座」は、小学生向けに安心・安全に配慮し、学習向けに独自にカスタマイズした生成AIサービス「自由研究お助けAI」を7月25日より無償で提供する。提供期間は9月11日まで。進研ゼミ会員以外も利用可能だ。
「自由研究お助けAI」では、1つの答えを提示するのではなく、様々な観点で自由研究のアイデアやテーマをみつけるためのヒントがAIキャラクターとのやり取りの中で提供される。また、安心・安全に配慮した設計として、利用前の保護者の確認や、有識者監修の保護者・子供双方への情報リテラシー学習の導入、目的外の利用や1日の質問回数の制限などを設けている。
◎利用は保護者と一緒に活用する設計
本サービスは、保護者のメールアドレスでの認証を行ったうえで、親子で一緒に活用できるように工夫している。
◎入力した内容はAIの再学習に利用されない
一般的な生成系AIでは、利用時に入力された情報がAIの学習に再利用されるが、「自由研究お助けAI」では、 Microsoft社の「Azure OpenAI Service」をベースに、入力内容を再学習に利用しない方式で提供する。子供自身が入力した内容が、ほかの子の質問に対する回答に使われることはない。
◎目的外の利用についてはAIが回答しない設計
自由研究のサポートを目的としたサービスであるため、目的外の利用や公序良俗に反する内容の質問に対しては警告メッセージを表示して質問をやめるように促す。
◎1日の質問回数制限をし、AIの回答には文字数制限を設けている
子供が好奇心のままに単純な質問を繰り返したりするのではなく、考えながら使えるよう質問には1日の質問回数制限を設けている。また、AIの回答は長文にならないよう文字数制限を設け、小学生にも分かりやすい回答で考えていく事を促す回答を行う事で、答えを教えるのではなく、子供自身の思考を促す設計にしている。
はじめに、生成AIの上手な使い方(情報リテラシー)について学んだのち、自由研究のテーマについてAIに質問する。また、最初に自由研究に関して、子供の興味を聞き出す定型質問から始まるため、子供が他の話題ではなく、自由研究についてのやりとりに集中できるよう促す。AIとのやりとりを通じて、子供自身の興味関心に気づき、具体的な自由研究の進め方をイメージできるようになる。
※画面は開発中のもの
「自由研究」が夏休みの悩みの種という家庭は多い。どのようなテーマを調べたらよいかもわからないといった家庭でも、「自由研究お助けAI」を利用することで、子供の興味を元に、アイデアやテーマを見つけることができる。
なお、上記のように安全性への工夫を施しても、現在の技術では生成系AIの回答から不適切な内容や誤情報を完全に排除することはできない。同社では、万が一不適切な内容や誤情報が提示されてしまう可能性に備えて、保護者と一緒に利用することを推奨している。