シリーズ累計28万部突破の「こどもシリーズ」最新刊。
勉強でわからないことがあるとき、旅行で最適なルートを考えるとき、欲しいものを安く買える店を探すとき……人生のさまざまな場面において「調べる」ことはかかせない。今では何かを調べるうえでネットが重要なツールになっているが、ネットにはデマやウソも多く、ディープフェイクのような見分けづらいニセ情報も増えている。これからの時代は、情報の真偽を見抜く能力をより求められる社会になっていくはずだ。
また、「ネットで調べれば何でもわかる」とネット依存が強まると、スマホなどデジタルデバイスに情報を保存したことで安心してしまい、その情報を忘れてしまう「グーグル効果(デジタル健忘症)」に陥ることが指摘されている。インターネットを通じて得た情報は、百科事典を通じて得た情報よりも、記憶の正確性が低いという研究もある。
本書では、こうしたことをふまえながら、検索のときのちょっとした工夫やテクニックを紹介するほか、調べたことをだれかに伝えることで調べたことが整理される効果、ネット以外の新聞・書籍などの有用性、ネット偏重によって引き起こされる「フィルターバブル」の危険性など、さまざまな側面から「調べる」ことの大切さについて解説していく。
ネットで調べてわからないとすぐにあきらめてしまう――子供たちがそんな大人になってしまわぬように、ネットはもちろんのこと、書籍、新聞、図書館などを利用して、自分が理解できるまできちんと調べ続けることの重要性を伝えることから、すべての教科学習の土台となる「調べる力」を養うことに寄与する一冊。