同志社大学とPKSHA Workplaceは、深層学習と自然言語処理 (NLP) を活用した対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を今春より開始した。同社はチャットボットをはじめとする自然言語処理技術を活用した多様なAI SaaSプロダクトにより、働く人々とソフトウエアが相互に関わり合いながら共に進化していく新たな関係性を実現し、運用性の高いプロダクトを提供することで企業や大学等のDX推進を支援する。
同志社大学では、コロナ禍において、オンラインでの情報収集が増加したことを背景に学生の大学における体験向上を図る施策を検討していた。
従来は窓口対応やメール等で問合せ対応を行っていたが、即時性や対応量に課題があるとして、デジタルに親和性の高いZ世代にとって心理的障壁が低く24時間アクセスできるチャットボットの有用性に注目し、加えて問合せデータが蓄積されることから、その分析を通じて学生支援策の精度の向上につなげることも視野に入れ「PKSHA Chatbot」の導入を決定した。
問合せに対応するにあたり、学生支援機構のイメージキャラクターである「ひっつー」をモチーフにしたチャットインターフェイスにてウェブサイト上にAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」を設定した。
学生や保護者を対象に24時間365日対応可能な窓口として、履修登録の流れ、課外活動、アルバイト、奨学金、 寮、キャリア、大学施設等、学生支援分野全般に関する問合せに自動回答を行う。
大学内で課題認識は共有化がされていたことから、運用と並行しながら精度改善を行うことを視野にチャットボットの導入から公開まで2カ月で実施された。
履修登録やサークル活動に関する内容を筆頭に、導入後2週間で約4000件の問合せを受付け、既にその56%である2000件以上をAIによって解決しているという。
まずは大学内のウェブサイト上から学内での認知を高め、運用の定着化を図る。また、対応状況をモニタリングしながら随時回答精度の改善も並行して取り組むという。問合せ状況を踏まえ、学生生活以外の問合せにも領域を広げていくことを視野に入れている。
同志社大学