徳島市は5月、循環型社会の推進や地域活性化等の分野で包括連携協定を結んでいるメルカリの協力により、市立小学校２校で「リユース」をテーマとした出前授業を実施。6月1日、その内容を公表した。
出前授業は、徳島市福島小学校の６年生、徳島市渋野小学校の5、６年生を対象に5月9日に行われた。SDGsの推進を目的としたESD（持続可能な開発のための教育）の一環として、「リユース」をテーマとした環境学習を実施することにより、循環型社会に対する理解を深め、持続可能な社会づくりの担い手として必要な資質能力等を着実に育成することを目指して実施された。
内閣府から「SDGｓ未来都市」の選定を受けている同市は昨年７月、メルカリおよびそのグループ会社である株式会社ソウゾウの間で包括連携協定を締結し、三者が連携して地域活性化や循環型社会の推進に取り組んでいる。今年２月17日には「徳島市メルカリShops」をオープン、徳島市の不用物品などの販売を開始した。今回の出前授業も協定に基づく連携事業の１つ。
フリマアプリとリユースについて学び、フリマアプリでの実際の販売体験を通じて、リユースに対する気づきと行動変容を促すプログラム。
出前授業は全２回で、今回実施した第１回では、メルカリ社員の高橋亮平氏を講師に迎え、実際にメルカリで取引されたものを事例に、自分たちにとっては要らないモノや、要らなくなったモノでも、誰かにとっては欲しいモノや役に立つモノだったりすることがあるとの話を聞き、３R（リディース、リユース、リサイクル）についてあらためて確認するとともに、「リユース」に焦点を当て、リユースにはどのような方法があるのか、またどのようなものがリユースできるのかについて、主体的に考えるグループワークなどを行った。
児童は積極的に授業に参加し、会場となった体育館では意見を交わす子どもたちの元気な声が響いていたという。
両校では、この日出たアイデアをもとに、今後、実際に学校内等でリユースできるものを探し、徳島市の「メルカリShops」のアカウントで販売を行う予定だ。
秋ごろ実施予定の第２回では、実際の販売活動などを通じて、どういう学びがあったか振り返るとともに、今後、自分たちがSDGｓの推進のために何ができるかを考える。最終的には、児童に「捨てる」以外の選択肢が生まれ、限りある資源に対しての活用方法を知り、不要品に対する行動が変わっていくことをゴールにしている。
