イー・ラーニング研究所は、子供がいる親を対象に「新学年ならびに教育のゲーミフィケーションに関する意識調査」を実施した。その結果、新学年に向けて新しい学習方法を取り入れたい親は9割以上であることがわかった。さらに、教育にゲーミフィケーションを取り入れることに賛成する親も9割以上となり、特に新たに公教育化が進む、英語やプログラミング教育、キャリア教育、金融教育での活用に期待していることが明らかにった。
一方で、教育にゲーミフィケーションを取り入れる上で、「身につく学びになるのか」「現実にも活かせるのか」など、現実世界で活用できるように注意が必要だと考える親も多いことがわかった。
「コロナ禍前と比べて、新学年への不安は増えましたか<SA>」の問について、「はい」(185)が約半数。中でも、「はい」と回答した人を対象とした、「どのような不安が増えましたか<MA>」の問では、4人に1人が「対面でのコミュニケーションをしっかりとれるか」(110)、「学習の中でデジタルを利活用できるか」(95)と回答しており、コロナ禍によるオンラインツールの普及に伴う変化に対して不安を抱えていることがわかった。
「新学年に向けて、新しい学習法を取り入れたいと思いますか<SA>」の問では、「はい」(373)と回答した人が9割以上となり、家庭学習でも新しい学習方法の導入の必要性を感じていることが明らかに。さらに、「新学年に向けての準備で、親が行った方がいいと思うものは何ですか<MA>」の問では、「デジタル環境の整備」(234)との回答が6割以上で最も多く、続いて「メンタル面のサポート」が半数以上となった。
この結果から、新学期の準備として、コロナ禍を機に普及が進む最新のオンラインツールへの対応や、コロナ禍前後の生活の変化によるストレスのケアの必要性を感じていることがうかがえる。
「教育にゲーミフィケーションを取り入れることに賛成ですか<SA>」の問に対し、9割以上が「はい」(373)と回答し、非常に多くの親がゲーミフィケーションの導入に賛成していることがわかった。また、「どのような教育においてゲーミフィケーションを取り入れてほしいですか<MA>」の問では、「金融教育」(301)が7割以上で1位となった。次いで2位が「英語」(258)で6割以上、3位が「プログラミング教育」(230)で半数以上の回答を集めた。
このことから、教育での必修化が進む項目に対して、特にゲーミフィケーションの導入を期待する親が多いことがわかる。
一方で、「教育にゲーミフィケーションを取り入れる上で注意が必要だと思うことはなんですか<MA>」と聞いたところ、「現実にも活かせる学びになっているか」(236)が最も多く6割以上、「身につく学びになるか」(204)が半数以上で続く。
この結果から、多くの親は、子供がゲーム感覚で学んだ内容を定着させ、現実世界でも活用できるかに注目していることが明らかになった。
「自宅学習において重要な要素は何ですか<MA>」の問では、「自立してやれる」(265)が7割以上となり、続いて6割近くが「飽きずにできる」(229)と回答した。さらに、「自宅学習でゲーミフィケーションを取り入れる場合に、どのようなものがいいですか<MA>」の問について、「家族で取り組める」(281)が約7割で最も多い結果となった。
このことから、自宅学習においては、子供が自立し、能動的に取り組める要素を重要視している一方で、ゲーミフィケーション教育の家族と楽しみながら取り組める点に期待する親が多いことがわかる。
■ 調査概要
調査方法 紙回答
調査地域 全国
調査期間 2023年2月3日(金)~2月27日(月)
調査対象 子供を持つ親 計386人