ソフトバンクはこのほど、東京大学先端科学技術研究センターに設置されている寄付研究部門「個別最適な学び研究」と協力し、ICTを活用して障害児の学習・生活支援を行う実践研究プロジェクト「魔法のプロジェクト~インクルーシブ教育ICTゼミ2023~」の協力団体を選考した。
この4月から来年3月までの1年間、地方自治体を含む全国の特別支援学校や特別支援学級、通常学級および教員養成課程を持つ大学など31団体に、合計181台のタブレットやスマートフォン、人型ロボット「Pepper」、スマートウオッチなどのICT機器を無償で貸し出し、所属する児童・生徒・学生と教員などの2人1組、計37組に活用してもらう。
なお、地方自治体(教育委員会)単位での参加も受け付けており、2023年度は北海道教育委員会、広島県教育委員会および南あわじ市教育委員会が参加する。
2023年度の「魔法のプロジェクト」では、子供たち一人ひとりを対象とした従来の実践研究に加えて、障害のある子供たちが将来自立して社会参加できるように、「インクルーシブ教育」をメインテーマに据え、同世代の子供たちと共に学ぶ際にどのようにICTを活用するかの実践研究に取り組む。
また、2022年度から開始した特別支援教育の教員養成課程を持つ教育機関との連携プログラムでは、東京大学先端科学技術研究センターの中邑賢龍シニアリサーチフェローによる特別講演を加えるなど、プログラム内容をさらに充実させる。
「魔法のプロジェクト」では、多様性のある社会を構築する上で、教育現場におけるインクルーシブな環境にICTを活用して、障害のある子供がその能力や可能性を最大限に引き出し、生活の基盤を盤石にしていくことを目指している。