麹町学園女子中学校高等学校(東京都)は、2023年度入試でアメリカ・イギリス・オーストラリアの大学に計25人の生徒が合格したと発表。これにより、同校からは過去3年間で計52人の生徒が海外大学に合格したことになる。
AIの進化・普及やグローバル化、少子化に伴う生産年齢人口の減少などに直面する中、そのような社会に対応できる人材を育成しようと、国を挙げて「高大接続改革」が進められている。例えば大学入試では、AO(アドミッションオフィス)入試が「総合型選抜」、推薦入試が「学校推薦型選抜」と改められ、いずれも学力を測るテストなどの活用が必須となっている。
また、各大学が行う個別試験では「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」からなる学力の3要素が総合的に評価することになっている。以前の入試問題は「知識・技能」が中心でしたが、AIの普及・進化に伴う産業構造の変化等により、社会を生きる力として課題解決能力などが求められるようになったことが背景にある。
その中で同校では、「高い学習意欲」「学びへの明確な目的意識」「一定の学力」を持った生徒が第一志望の大学にスムーズに進学できる制度をいち早く整えてきたという。
同校では、Active English・グローバル教育等の取り組みを通して、生徒の「高い学習意欲」「学びへの明確な目的意識」「一定の学力」を身につける教育をおこなっている。その成果として、高い英語力を身につけ、将来国際舞台での活躍をめざし、海外大学に進学を希望する生徒が近年増えた。
そこで、2020年に海外協定大学推薦制度(UPAA)に加入し、海外大学進学を実現する体制を整えた。2023年度入試では、海外協定大学推薦制度を利用して、イギリスの大学に22人、アメリカの大学に2人、オーストラリアの大学に1人合格。このうち、イギリスの大学に1人進学予定という。