デジタル人材育成学会は、日本初の「学会DAO」を立ち上げた。DAOとは、Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)の略語であり、特定の所有者や管理者が存在せずとも事業やプロジェクトを推進できる組織形態。DAOは、Web3時代に注目される新たな概念であり、学会DAOとはその学会版だ。同学会では、今後DAO上で様々な取り組みを予定している。
デジタル人材育成学会は、2021年4月にデジタル人材の育成に関わる諸問題の研究および応用を促進し、会員相互の知識や知見の交換を図るとともに、産業の進歩発展に寄与することを目的として設立された学会。「ビジネスでの実践」と「アカデミックな知見」を融合するプラットフォームの実現を目指している。
現在、Web3は国内外多くの企業が参入しており市場が活発化している。政府においても2022年6月に「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を閣議決定しており、Web3活用への取り組みが一層加速している。
一方、学術分野においてDAOは研究者が自己の研究成果を発表し、オープンな場で議論する学会との相性は良いものの、日本国内の学術機関においてDAOを立ち上げた事例はこれまでなかった。
そこで同学会では、DAO上においてもデジタル人材育成に関する知識や知見の共有、議論を行うため日本初の学会DAO立ち上げに至ったという。
Aragon上にデジタル人材育成学会DAO(通称:DDHR DAO)を立ち上げた。デジタル人材育成を主としたDAOであるため、DAOを活用したデジタル人材育成のユースケースの構想や実験的な取り組み(例:講座開発・研修実施やテキスト制作)、またその研究結果を共有したい考え。参加者は当面の間、学会関係者内での招待制とするが、ゆくゆくは誰でも参加出来るよう準備を進めていくという。
今後、デジタル人材育成に関する知識や知見をDAO上においても共有する事で、今後も国内外のデジタル人材育成に寄与していく。