滋賀県はこのほど、県立高等学校全46校(分校を含む)と中学校3校にデジタル採点システム「アンサーボックスクリエイター(Answer Box Creator Z)」(ゼッタリンクス)を導入することを決めた。これにより、教員の採点・集計業務の負担を軽減し、学校における働き方改革の推進を目指す。
全国的に教員の長時間労働が社会問題化する中、学校における働き方改革の一環としてさらなる業務の効率化やICT活用が求められている。特に生徒の理解度を把握するための小テストや定期考査、実力テストなどの採点・集計業務に多くの時間を費やしているのが現状だ。
そこで滋賀県では、ICTを活用した業務改善ツールとしてデジタル採点システムの導入を検討。各地の定期考査や高校入試での採点業務の実績があるゼッタリンクスの「アンサーボックスクリエイター」が評価され、県内すべての県立高校46校(分校を含む)と中学校3校への導入が決定した。
「アンサーボックスクリエイター」が導入されることで、これまで紙の答案用紙で行っていた採点・集計業務をデジタル化し、PC上で選択問題の自動採点や記述問題の一括採点を行うことができる。また新学習指導要領に対応した観点別集計も行うことができ、学習評価や成績集計処理が効率的に行える。
新たに搭載された機能として、採点後の答案結果をPDFで出力し、グループウェアのMicrosoft Teamsを利用して生徒一人一台の端末に自動返却する機能が実装され、今後導入校での運用が計画されているという。滋賀県内すべての県立高校・中学校での活用が広がることで、学校における働き方改革がより一層推進されることが期待されるとともに、GIGAスクール構想で整備された生徒一人一台端末のさらなる有効活用につなげることが可能となる。