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文科省、次世代の校務DXについて専門家会議が最終まとめを報告

2023年3月10日

中央教育審議会初等中等教育分科会が3月8日に開催され、GIGAスクール構想の下での校務の情報化に関する専門家会議による最終まとめ「GIGAスクール構想の下での校務DXについて~教職員の働きやすさと教育活動の一層の高度化を目指して~」が報告された。

 

 

 

■働き方、データ連携、レジリエンス――校務情報化の課題を整理

最終まとめでは、現在の校務情報化の課題として以下の10点を挙げている。

  1. 校務処理の多くが職員室に限定され、働き方に選択肢が少ない
  2. 紙ベースの業務が主流となっている
  3. 汎用のクラウドツールと統合型校務支援システムの一部機能との整理
  4. 教育委員会ごとにシステムが大きく異なり、人事異動の際の負担が大きい
  5. 校務支援システムの導入コストが高く小規模な自治体の教育委員会で導入が進んでいない
  6. 帳票類の標準化が道半ば
  7. 学習系データと校務系データとの連携が困難
  8. 教育行政系・福祉系データ等との連携が困難
  9. ほとんどの自治体で学校データを教育行政向けに可視化するインターフェイスがない
  10. 校務支援システムが災害対策が不十分な自前サーバで稼働しており、大規模災害により業務の継続性が損なわれる危険性が高い

 

これらの課題を踏まえ、次世代の校務DXの方向性を、「働き方改革」「データ連携」「レジリエンス」の3つの観点から整理。汎用のクラウドツールの積極的な活用や、データ連携基盤(ダッシュボード)構築などを実現する必要があるとした。

その上で、今後取り組むべき施策として、▽次世代の校務DXのモデルケースの創出等▽次世代の校務 DX に関わるガイドライン的文書の策定等▽「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」の改訂▽校務の情報化に向けた財政支援の在り方――などを挙げている。

 

次世代の校務 DX を支える ICT 環境イメージ(「最終まとめ」より)

 

文部科学省 GIGAスクール構想の下での校務の情報化の在り方に関する専門家会議

GIGAスクール構想の下での校務DXについて~教職員の働きやすさと教育活動の一層の高度化を目指して~

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