奈良教育大学とソフトバンクは3月2日、学校教育のDXの実現などに関する連携協定を締結し、動画で授業のノウハウを共有する仕組みなどを活用して授業の質を向上させ、先生と子どもたちが楽しく学べる授業づくりや教員の働き方改革によって、教育を改善する取り組みを開始する。
本取り組みの一環として、ソフトバンクが法人向けに提供する動画共有サービス「ビジュアモール ムービーライブラリ」を活用して、授業の様子や研修の動画を教員・学校間で安心・安全かつ便利に共有できる環境を整え、奈良県内の小中高特別支援学校などをはじめとする学校園をフィールドにした実証のための共同研究に取り組む。
現在、学校教育の現場には、教員の長時間労働や人材不足による授業の質の低下が心配されるなど、さまざまな課題がある。授業を改善するためには教員が継続的に学ぶことがとても重要だが、これまでは、他の教員のノウハウを学ぶ機会は身近な教員からの伝達や公開授業などに限られ、自分の授業を振り返る機会はあまりなかった。また、文部科学省の「GIGAスクール構想」によって教育現場のICT環境の整備が進められているが、学校ではまだ十分に活用されていないという現実もある。
今回の実証では、動画を活用して個人や学校内にとどまっていた知見やノウハウのスムーズな共有を実現することで、教員の学びの質と量を効率的に向上させ、授業の準備にかかる時間などの削減を目指す。また、教員や教職を目指す学生が動画共有プラットフォームを利用する経験などを通して、ICTを活用した新しい教育を創造することにも取り組む。
今後、奈良教育大学とソフトバンクは、協定内容に基づき、学校教育における課題の解決を目的にさまざまな実証を行い、教育のDXを実現するための手法の研究やコンテンツの開発、ソリューションの実用化などに取り組んでいく。
教育関係者向けに、本取り組みの目的や実証内容について説明するイベントを、3月18日にオンラインで開催する。参加は無料で、3月17日まで参加申し込みを受け付けている。
▶︎イベントの詳細や視聴の申し込みはこちらで確認できる。