横浜市と桐蔭学園は2月9日、脱炭素社会の構築及び持続可能で魅力ある暮らしづくりの推進に関する協定を締結。本協定は、ノーベル賞候補である桐蔭横浜大学・宮坂力特任教授が開発した、次世代エネルギー「ペロブスカイト太陽電池」(以下、同電池)の実証、実装の支援及びこの技術を活用した市民・事業者の機運醸成を図ることを目的としている。本協定に基づく先行実証実験が2月11日に東急田園都市線・青葉台駅にて行われた。
同電池は、ノーベル化学賞・物理学賞両賞の有力候補といわれている宮坂力氏が発明した、次世代の太陽電池。従来のシリコン型太陽電池と比べると、次のような特徴があるため、様々な用途への展開が期待でき、再生可能エネルギー拡大の切り札ともいえる技術だ。
① 実証・実装及び活用に向けた取組
同電池の実用化に向けた実証フィールドの提供、実用化の進展に応じた市内企業とのマッチングの場の提供等
② 環境教育及び普及啓発の取組
同電池を活用した子どもたちへの環境教育や普及啓発による機運醸成
③ 脱炭素ライフスタイルの創出・浸透
生活のあらゆる場所に同電池が溶け込んだ脱炭素型の新しいライフスタイルの発信・浸透
2月11日の先行実証実験は、地域の人々が日常的に利用する青葉台駅正面口改札前自由通路の天窓下において、同電池の特長である屋内での発電の実証実験を株式会社東芝が作製した大面積(703㎝²)のフィルム型同電池を用い、天窓下で直射日光がなく人の往来が多い場所での発電性能等を確認した。
本実験を通じて、同電池の性能を検証し、各者の保有する資産(既存建物、駅、車両、高架橋など)への同電池の設置など将来の活用方法を検討する。