津山市教育委員会(岡山県)と、万作の会、NTT西日本、エヌ・ティ・ティ・スマートコネクトの4者は、ICTを活用した「主体的・対話的で深い学び」の実現をめざし、津山市内の小中学校に向け、VRによる体験型オンラインワークショップを2月9日、10日に実施する。
日本の伝統文化である狂言の巡回公演をオンラインにて実施し、演劇鑑賞のみに留まらず、狂言を題材にしたVRならではの没入感のある体験を提供する。
津山市及び津山市教育委員会とNTT西日本は、2021年6月に津山市のデジタル社会の実現に向けて連携協定を締結し、教育分野では、未来を支える人材の育成をめざして、「教育データの利活用による学校改革」と、「10年後を見据えたVR等の先進技術を活用した新しい学びの創出」に取り組んできた。
一方、万作の会とNTT西日本は、2021年3月に連携協定を締結し、狂言をより身近に、より楽しく、より永く後世へ紡ぎ、ICTを活用して「普及・活用・伝承」を推進していくことを目的としたプロジェクトである「狂言DX」を通じ、NTTスマートコネクトが提供するVR動画配信サービス「REALIVE360」による4K360度マルチアングル配信での狂言鑑賞体験の提供や、狂言演目のデジタル化・アーカイブ化などに取り組んでいる。
そこで今回、文化庁の「子供のための文化芸術鑑賞・体験再興事業」として、2023年2月に各者の取り組みの融合と更なる発展に向けて、狂言の学校巡回公演をオンラインかつVRを用いた新たな授業形態で実施することとなった。
実施期間 2023年2月9日、10日
(事前授業は2022年7月より実施)
実施校
授業内容
1)授業の進め方
授業の講師を万作の会所属の狂言師が務める。
2)体験学習の内容
狂言の「型」(「柿山伏」ほか)
3)監修・VR出演 野村 萬斎
1)VRコンテンツの特徴
<点数化の際のポイント>
2)児童生徒らのVR体験の流れ
3)VRコンテンツの留意点
本取り組みにおいては、事前に保護者の同意を得ることができた児童生徒のみ、両眼立体機器を利用したVRコンテンツを体験。VRを活用した体験活動は、安全等配慮して利用時間を5分程度と限定した上で、必ず大人の管理の下で実施する。
VRゴーグルの利用について、斜視や複視、その他視力に不安のある児童生徒が在席する場合も想定し、単眼タイプのVRゴーグルも用意。簡易的な単眼タイプのVRゴーグルでの体験となると、没入感に差があるほか、点数化ができず比べる体験ができない等の違いがあるため、そういった部分も含めて、事前に同意書にて保護者に体験内容を判断してもらう。
津山市とNTT西日本グループでは、「主体的・対話的で深い学びを得られる教育モデル」の定着に向け、引き続きVRを活用した体験学習を推進する。具体的には、VRがもたらす教育的効果をとらえ、教科学習や総合的な学習において、環境問題や交通安全などの多様なテーマに取り組む予定。