東京工芸大学芸術学部は1月27日および31日に、在学生を対象として「芸術学部フリーランス(個人事業主)に関するセミナー」を開催する。芸術学部生の将来のキャリアパスのひとつであるフリーランスにおける働き方や、2023年10月1日より導入されるインボイス制度などについて解説する。
本セミナーでは、将来フリーランスを目指す学生のために3つの企画を開催する。
1つ目は「クリエイティブ業界セミナー」。フリーランスとして活躍する卒業生から、フリーランスに求められる能力や適性・現状、また、学生時代のどのような経験がフリーランスを選択した意思決定へと繋がったのか、また、現在フリーランスとして働く中で日々感じることなど、率直に意見を交わす。
2つ目は「知的財産権セミナー」。コンピュータソフトウェア著作権協会専務理事で同大非常勤講師も務める久保田裕氏を招請し、フリーランスにおける知的財産の基礎知識(著作権、商標、契約時のポイント、トラブル回避など)を学ぶ「初級編」と、その応用である「中級編」を開催。著作権を正しく理解し、適切な契約を関係者と結び、然るべき著作権管理をもとに作品を流通させる知識を身につける。
3つ目は、「お金に関するセミナー」。文化・芸術に関わるクリエイターを支援されている公認会計士の山内真理氏(山内真理事務所)を招請し、同大マンガ学科准教授夢来鳥ねむとの対談形式で開催する。2023年10月1日から開始されるインボイス制度の導入により個人事業主にどのような影響が出るのか、また、確定申告等税金関連の話を中心に解説する。
同学部で学ぶテクノロジーとアートを融合させた「メディア芸術」は、クリエイティブな文化・産業である。
同学部の卒業生はクリエイティブ業界を中心とした業種・職種に就職するほか、企業に所属せずにフリーランスとして活躍する道もある。
フリーランス、すなわち個人事業主となる場合は、税務関連や知的財産に関して幅広い見識を持っておく必要があるため、将来フリーランスを志望する在学生を対象とした「フリーランスを目指す人のためのセミナー」を2018年から開催し、毎年参加者から好評を博している。今年度は、2023年に迎えた創立100周年を記念して、さらに充実させた内容で開催するという。
同学部では、これからもメディア芸術に特化したキャリア教育や進路支援を展開し、学生一人ひとりの希望する進路を実現できるように、教職員一丸となりさまざまなサポートを進めていくとしている。