静岡聖光学院とイトーキが行う、メタバースを用いた仮想空間と現実空間の学習環境のデザインと、教育カリキュラムの構築プロジェクトが、文部科学省「令和4年度 次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」に採択された。
「次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」は、「GIGAスクール構想」による「1人1台端末」の活用が進む中、目指すべき次世代の学校・教育現場等を見据えた上で、教育の質の向上を図るとともに、新たな政策課題に対応するため、教育現場で活用し得る先端技術や教育データを効果的に利活用するための実証等を行う事業。
使用するデジタル技術はVR(メタバース)技術で、物理的な制約や距離・コストに囚われず、自由に表現した成果物の発表を行う①「研究発表会」と、アバターの身振り手振りを交えつつ対面以上に気軽にコミュニケーション(英会話)を行う②「国際交流会」の2つのテーマで実証を行う。
①「研究発表会」
自然科学部の中学・高校有志生徒が日頃から興味を持っている研究テーマについて、メタバース空間を生徒自身がデザインし、動的な表現や通常教室に持ち込めないものを持ち込むなど、現実では表現が難しい方法も含めて生徒が自由に表現を行える環境を構築。2022年10月に行われたリアル学園祭でメタバース空間を使って発表を行った。
②「国際交流会」
同校生徒とタイ王国の教育提携校「Vajiravudh College」の生徒が同じメタバース空間に入り、ヘッドマウントディスプレイの機能を使って身振り手振りや相手との距離感を感じられる対話環境を構築。2023年2月中旬よりメタバース空間で、英語中心とした言語と文字・画像・動画等を使った非言語コミュニケーションを合わせた国際交流実証実験を予定している。