熊本市教育委員会、すららネット、Inspire High、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、同市教委が運営する不登校児童生徒の学習や社会的自立をオンライン上で支援するプラットフォーム「フレンドリーオンライン」に新たなコミュニケーションスペースとして、児童生徒が楽しく参加・交流できる「バーチャル教室」を開設、2023年1月より運用開始する。これにより、課題とされてきた集団生活への慣れなど、児童生徒の社会的自立支援を目指す。
「バーチャル教室」とは、「フレンドリーオンライン」に参加する児童生徒がオンライン上で自由にコミュニケーション可能な空間。集団生活への慣れやコミュニケーションに対する児童生徒の不安軽減を目的としている。
「バーチャル教室」は、NTT Comが提供するオンラインワークスペース「NeWork」を活用し実現しており、円状の仮想的な教室に入室した児童生徒間でチャット、音声、ビデオなどによるコミュニケーションが可能だ。
今回の取り組みは、文部科学省の「令和4年度 次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業(実証地域)」の一環でもある。各者の役割は次の通り。
【熊本市教委】「フレンドリーオンライン」の運営
【すららネット】小中高5科目がゼロから一人でも学べる、アニメキャラクターによる双方向のレクチャーやAIを活用したドリル・テスト機能のあるICT教材「すらら」の提供
【Inspire High】探究型オンラインプラットフォーム「Inspire High」を通じたキャリア教育コンテンツの提供
【NTT Com】「バーチャル教室」を実現するためのオンラインワークスペース「NeWork」の提供
4者は、「すらら」や「Inspire High」の学習データなどをダッシュボードで見える化し、児童生徒の変容を把握することで、さらなる社会的自立支援の充実を図るシステムの提供を予定している。
また、オンラインを活用した不登校支援の1つのモデルとして、3D空間に立体的に再現されたバーチャル教室や、360度VRを活用したオンライン社会科見学など、学校生活をより充実させるオンライン学習環境の実現をめざす。