勉強をしている時に分からないことがあったら、小学生は「家の人や周りの大人に聞く」のに対し、中学生は「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」ことが、光村図書が小中学生500人を対象に実施した『第2回 子どもの「好き」に関するアンケート調査』から明らかとなった。本調査では他にも「好きな学習する場所について」「好きな本のジャンルについて」も調査している。
■中学生の学習に浸透しているスマホやインターネット
「学習中にわからないことがあったらどうするか」(複数回答)を聞いたところ、小中学生全体では「家の人や周りの大人に聞く」(61.6%)で最も多く、次いで「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」(48.0%)と続く。
小中学生別に見た場合、小学生の1位は「家の人や周りの大人に聞く」(72.2%)なのに対し、中学生の1位は「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」(69.1%)と、結果がはっきりと分かれた。中学生の1位の回答は、2位以下の回答に大きく差をつけており、中学生の学習環境に検索エンジンが浸透していることが見て取れた。
■友達と協力して学習することを好む子供が増加
友達と協力して考えながら学習するのと、自分一人で考えて学習するのでは、どちらが好きかという質問では、「自分一人で考えて学習するのが好き」が4割超(43.2%)で最も多かった。2021年調査との比較では「友達と協力して考えながら学習するのが好き」が 9.6ポイント増加した。昨年は最多の「自分一人で考えて学習するのが好き」と、次点の「友達と協力して考えながら学習するのが好き」との差が25.8ポイントもあったが、今年はその差が12ポイントに縮まった。
■タブレットを使った学習で好きなのは「動画を見る」「調べものをする」
タブレットなどを使った学習活動で好きなことについては、小中学生全体で1位が「動画を見る」(73.2%)、2位が「調べものをする」(44.4%)となった。 小・中学生別に見た場合、3位が小学生では「問題を解く」(31.6%)なのに対し、中学生では「音声を聞く」(35.8%)となり、デジタル端末を使った学習活動の好みの違いが見て取れた。
■小学校の教科書に出てくる「スイミー」や「ごん」が中学生にも人気
国語の教科書の中で好きな登場人物は、1位「スイミー」(スイミー)66件、2位「ごん」(ごんぎつね)33件となり、小学校で習う登場人物を、小学生だけでなく中学生も多く挙げる結果となった。一方、中学校で習う「メロス」(走れメロス)が12件で4位、「エーミール」(少年の日の思い出)が8件で6位となるなど、印象深いキャラクターであることがうかがえた。
■プログラミングやeスポーツが作りたい教科の上位に
好きな教科が作れるとしたら、どんな教科を希望するかという質問では「PC・プログラミング」が40件で最も多く、次いで2位「ゲーム・eスポーツ」(38件)、3位「漫画・イラストを描く」(21件)と続く。また、4位「図工、美術・絵画」(17件)、7位「理科・化学(実験)」(14件)など既存の教科の時間を増やしたいという回答も目立った。
■新型コロナが落ち着き、参加できてうれしい学校行事は運動会と遠足
新型コロナウイルスの感染状況が一時的に落ち着き、行動制限が緩和されたことで、参加できてうれしかった学校行事は、小中学生全体で1位が「運動会/体育祭」(53.2%)、2位が「遠足」(45.4%)となり、3位以下に大きく差をつけた。
小・中学生別に見ると、中学生では「文化祭/学芸会」(30.3%)、「音楽会/合唱コンクール」(18.2%)などの文化系のイベントを挙げる回答が小学生よりも多く見られた。
【調査概要】
調査名:第2回 子どもの「好き」に関するアンケート調査
対象者:小中学校に通う児童・生徒の保護者(全国)
調査方法:インターネット調査(児童・生徒本人に聞き取り、保護者が回答)
調査期間:2022年11月9日~11月10日
回答数:500人(小学1~6年生の保護者335人、中学生1~3年生の保護者165人)