鹿児島工業高等専門学校は11月4日、日置市立永吉小学校においてSTEAM教育・出前講座を実施した。今回の講座には5、6年生13人が参加し、電子回路の組み立てやバギーカーを動かすプログラミングを学んだ。
この活動は、同高専の地域貢献活動の一環で、県内の小中学生を対象にSTEAM教育講座を行い、理工系人材の発掘及び児童・生徒の考える力や想像力を育むことを目的としている。
参加した児童は、最初にバギーカーがモーターで動く仕組みやプログラムの書き込み方について説明を受け、その後は実際に回路の配線を行ってバギーカーを組み立てたり、パソコンを使ってプログラムの書き込みを行った。
難しい専門用語に多少戸惑うような場面はあったものの、講座の講師や児童の担任のサポートを受けつつ、真剣に作業を進めていった。児童全員が全ての作業を終えてバギーカーを走らせると、教室のあちらこちらから歓声が上がっていた。
バギーカーの配線を行う児童
講座後のアンケートでは、「プログラムの書き込みが少し難しかったが、最後はしっかり出来て、車を動かすのが楽しかった」等の感想が寄せられた。
同校の祝原茂博校長は、「今回、子供たちが自分でパソコンへプログラムを書き込み、電気回路をつないでリモートでバギーカーが動いたとき、驚きと感動があったと思う。社会とテクノロジーの関係がますます密接になっていくこれからのAI時代を生きていくためには、このような機会を増やし、子供たちの学習環境が整い、学びの質を高めていくことが重要だと感じた」と感想を述べた。
前薗STEAM教育支援室長
「製作中の児童たちがグループ内で活発にやり取りする様子や、バギーカーの操作でうまく走らせるために試行錯誤する様子を見ると、科学技術や問題解決への興味を引き出せたのではないかと感じています。また今回の出前講座が無事実施できたことで、今後のSTEAM教育支援としての貴重な経験を得られる機会となりました」
日置市立永吉小学校