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3週連続「大手塾のICT活用事例共有会」 すららネット~第1週目「激変する教育業界の現状とこれからの学習塾の姿」

2022年11月6日

すららネットは3週連続で「大手塾のICT活用事例共有会」を、すららネット本社とオンラインのハイブリッドで開催(2週目以降はオンラインのみで開催)。第1週目は10月22日(土)に、ICT教材を導入・運用している英進館・佐賀校教室長の松尾新司氏を講師に迎え、「導入7年目で集団授業を更に進化させるICTの活用法」と題したセミナーを開催。また、すららネット代表取締役社長の湯野川孝彦氏から「激変する教育業界の現状とこれからの学習塾の姿」について語られた。


【すららネット代表取締役社長 湯野川孝彦氏】

経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、学習塾の生徒数は2018年から3年連続で減少が続いているが、塾の従業員は増加しており、収益性の悪化が懸念される。また、少子化により中学3年生の生徒数の減少が続いており、そうした少子化の中において湯野川氏は「学習塾が生徒数を維持するためには低学力への対応が必要」と語る。

 


■単価を下げることで生徒数増加へ

これまでコロナ禍を単価アップで乗り切ってきた学習塾業界だが、それも限界にあるため、単価を下げることで生徒を増やすという流れが見えてくる。ただし、単価を下げると収益の低下につながるため、オンラインなどを活用しながら、収益もあげながら単価を下げて適応していくことが望まれる。

 


■学習塾でもALやPBLの実施を

これからの学習塾はAL(アクティブラーニング)やPBL(プロジェクトベースドラーニング)の実施が不可欠となってくるとする湯野川氏。一方、従来からの基礎学力対策はAI教材で対応することで効率化を図りながら個別対応を進めていくことが必須となるという。

 


■ニュータイプの教師の発掘・育成を目指す

GIGAスクール構想により、すべての生徒が11台端末を使って授業を受ける体制が整うなどオンライン学習が当たり前の時代になった。そうした中、学習塾では学習ログを活用することで、塾や自宅での学習を見守るファシリテーターになるなど教師の役割も変わりつつある。生徒の自己調整学習力を育てる「コーチ」や「モチベーター」となるなどニュータイプの教師の発掘・育成が急務とされる。

 


■学校と塾が生徒のデータを共有して支える時代に

少子化の現代、学校と塾が生徒の学習データを共有しながら、1人の生徒を共に支える存在になることが、学習塾のあるべき姿ではないかと湯野川氏は予測する。学習データは学習者を中心として、学校や塾、家庭などあらゆる支援者・指導者が共有し、利活用可能な状態にしておくことで、学びの個性化による学習活動の充実が実現される。

 

 


■すらら導入塾が教員研修や補習授業を実施

学校での理解度に合わせて塾が補習学習を行うという新しい試みが、大分県玖珠町、八丈島や三宅島など東京都の島しょ地域で行われている。「すらら」導入塾が公立学校の教員に対して教員研修を実施して「すららドリル」の活用の仕方を伝えたり、「すらら」導入塾が学校の補習授業を行うなど、学校と学習塾の未来の形が期待される。

 


【英進館 佐賀校教室長 松尾新司氏】

英進館では生徒のモチベーションをアップさせるため、201610月にデジタル学習教材「すらら」を導入し、今年で7年目を迎えた。高校で情報Ⅰが必修化され、2025年の大学入学共通テストから出題科目に加わるなど、大学入試が変化することで高校入試も変化することになる。そこで英進館では大学入試を見据えた高校受験指導を行っている。

 


■共通テストでは文字数や文章量が圧倒的に増加

共通テストで読む問題文量は、国公立文系志望の生徒の場合、2022年の共通テストでは247ページと従来よりも26ページ増加。読み取る文字数は114,482文字と従来よりも23,020文字も増加するなど、従来のセンター試験と比べて文章量が圧倒的に増加している。文章量が増加したことで解答時間の余裕が無くなるなど、共通テストで高得点を取るには処理速度が求められる。

 


■高校入試も自分の意見を正しく伝える問題が増加

こうした状況に対応するため高校入試にも変化が表れており、思考問題数や問題の資料・文章量などが増加している。また、公立高校入試では1つの問題の情報量が激増しているのに加え、自分の意見を正しく伝える問題が増加していることから、単なる知識を身につけるだけでなく、思考力・表現力・判断力を身につけることが求められる。そこで英進館ではアクティブラーニングの時間を設けて、自ら課題を発見し、その解決に向けて、主体的・協働的に探求し、学び合い教え合う学習が行われている。

 


■学習量の増加に対応するため「すらら」を導入

新課程により学習量が増加したことで圧倒的に授業時数が足りない状況にあるとする松尾氏。そこで英進館では授業時数を確保するため201610月に「すらら」を導入。反転学習での運用のため、予習学習として誰にでも理解できるアニメーションのレクチャーや、全体管理と一人ひとりの生徒を把握できる管理システムなどが導入の決め手となった。

 


■図形問題が一目で分かるアニメーション

従来の紙ベースの宿題では、数学の図形の問題などはイメージできない生徒も多かったが、「すらら」によりアニメーションで見せることで視覚的にも分かりやすく伝えられるようになった。また、管理画面では順調に学習を進めている生徒は緑色のマークが表示され、手が止まっている生徒は黄色や赤のマークで表示されるので手が止まった生徒をフォローすることができる。

 

 


■学習内容を「すらら」で定着

中学3年の理科と社会の学び直しでも「すらら」を活用。新課程により学習量が増加していることから、理科・社会の基礎知識を早期に定着することが求められる。そこで学んだ内容を定着させるため「すらら」を活用した。理科や社会では図、表、実験の理解が重要なため、「すらら」のアニメーションを通じてイメージをつかんでいく。

 

 


■退塾防止や動員ツールとしても活用

英進館では「すらら」導入後に宿題の履歴など生徒が頑張っている様子を面談時に保護者に見せることで退塾防止にもつながっている。また、「すらら」では2週間の無料体験IDを発行できるため、定期考査対策として申込者限定の公開テストや講習を行うなど動員ツールとしても活用することができる。

 


※リード進学塾やKLCセミナーでの「すらら」の活用状況も紹介

今回、3週連続「大手塾のICT活用事例共有会」ということで、第2週は1029()に「リード進学塾がアップデートし続けた5年間のDX改革」と題し、リード進学塾 専務取締役 石田栄治氏とリード進学塾 音羽校校舎長 古里直嗣氏を講師に迎えて開催。

3週は115()に「集団塾での『反転活用』から生まれた『新個別業態:kulumo』の新規出店までの軌跡を公開!」と題し、KLCセミナー 岡山本部本部長 中川美知雄氏とKLCセミナー 業務部部長 井上典総氏を講師に迎えて行われた。

 


【AI×アダプティブラーニング教材 すらら】

すららは小学校1年から高校3年までの12学年・5科目に対応し、20万問以上の圧倒的な問題数となる。生徒の理解度に合わせてAIが演習問題を自動で判定して出題。弱点を復習させるドリルとテストシステムにより個々に最適な学習カリキュラムを作成。これまでの学習塾は主に小学校高学年から高校生を対象としていたが「すらら」を導入することで小学校低学年までを見据えた幅広い展開が可能となる。

「レクチャー」「ドリル」「テスト」の3つが揃っているため「すらら」を中心とした教室運営が可能。「レクチャー」を用いることで、わかりやすさを追求したスモールステップの授業が行える。「ドリル」は難易度コントロール機能により個々の生徒に合わせた難易度の問題に取り組ませることができる。「テストシステム」は「小テスト」「学力診断テスト」「定期テスト」など目的に応じた様々なテストを用意している。

 

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