ネットワンシステムズは、和歌山県橋本市立学校19校(小学校14校・中学校5校)の校内無線LAN環境を構築し、GIGAスクール向けCisco Meraki運用サービスの提供を開始した。
同市では、GIGAスクール構想により、各小中学校に新学習系ネットワークが整備され、小・中学校へのWi-Fi整備が加速している。それに伴い、災害時に避難所に指定された小・中学校のWi-Fiを無料開放し、避難所利用者の安否確認や情報収集のための回線提供、公衆無線網のオフロードを支援する「00000JAPAN」の取り組みが求められている。
本基盤は、クラウド管理型Wi-Fi「Cisco Meraki MRシリーズ」とクラウド管理型スイッチ「Cisco Meraki MSシリーズ」を活用し、児童及び生徒の教育ICT環境を支えている。今回整備した校内無線LAN環境では、総務省が推奨している災害時用SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」に対応している。災害時に担当者が複雑な操作をすることなく簡単かつ迅速に00000JAPANに切り替えられるよう、同社が独自開発したWebアプリ「防災Wi-Fiキット for Meraki」をオプションとして導入している。
平常時に授業で利用されている校内無線LANを「00000JAPAN」へのワンタッチで簡単にON/OFFの切り替えができ、災害時に避難されている市民の方向けにインターネット接続を提供することが可能。スマートフォンやパソコンからWebアプリサーバにアクセスすることで、API連携により一括で学校単位、APグループ単位で「00000JAPAN」を有効/無効化を行うことができる。
Webアプリによって、避難所が増えても迅速な「00000JAPAN」の展開をどこからでも実現することが可能。同時に避難所の「00000JAPAN」を利用している端末数など、避難所のWi-Fiの情報を可視化し、現地に行かなくても情報を収集することができる。
教育総務課の浦貴則課長は次のように述べる。
――橋本市教育委員会では『人が学びあい、共に育むまちづくり』を理念に、教育の充実と振興を図っています。ICT指導員の派遣が開始され、授業づくりの支援を進めてきましたが、新学習系ネットワークの運用に課題がありました。ネットワンシステムズが提供する防災Wi-Fiキットがある事により、担当者が無線LANの専門的なスキルを持っていなくても迅速な災害時用SSIDのON/OFFと、Wi-Fi接続数のデータが収集出来るようになりました。新学習系ネットワークの運用をサポートする本サービスが、今後の橋本市の教育ICTのさらなる利活用に繋がることを期待しております。