東京都板橋区教育委員会は9月16日、スプリックスと、「1人1台端末」のCBT(Computer Based Testing)活用に関する協定を締結した。基礎学力・プログラミング・主要教科の理解を評価できる、3つのCBTを学校向けにパッケージ化した「CBT for school」の提供を受け、児童生徒の学力向上や教員の作業負担軽減に関する研究及び検証を行う。
同社は2021年9月、区内中学校において、基礎学力に特化して評価するCBT「TOFAS」を試行した。それを受け、生徒からは「紙のテストよりも楽でやりやすかった」、教員からは「問題作成や採点の負担が削減され、業務軽減につながる」といった声が寄せられたことなどを背景に、今回の協定の締結に至った。
本協定では、「CBT for school」の利用を通じて、同区における児童生徒の基礎学力の育成や主体的・対話的で深い学びの充実並びに教育振興に寄与することを目的としている。具体的には、次の事項について連携及び協力する。
①国際基礎学力検定TOFAS(Test of Fundamental Academic Skills)
計算、英単語、漢字・語いの基礎に特化して評価するテストシステム。教員による作問や採点は不要である他、児童・生徒の個人成績分析表だけでなく、クラスや学年単位での成績表も用意しており、経年での成績推移可視化にも対応している。全世界での累計受検者数はのべ25カ国・150,000人超。国際基準で学力を評価できることも特徴。
②単元別テスト
学習塾向け教材フォレスタの制作で培った教材開発ノウハウと、TOFASで構築したテストシステムのプラットフォームを融合させることで、新たなCBTシステムを構築した。これにより、児童・生徒個人だけでなく、クラス別、学校別のテスト結果もデータベースにて集積し、分析結果を現場教員が日頃の授業改善のために活用できる。作問・採点作業のデジタル化により教員の業務負担軽減を実現した他、テスト結果のデータベース化で習熟度の把握・比較を容易にし、業務効率化に貢献する。
③プログラミング能力検定
全国3,000を超える教育機関で実施されている日本最大級のプログラミング検定。プログラミング概念の理解度を体系的に分析・評価することができ、それまでの学習成果を証明するとともに、その後の効果的な学習につなげることができる。