e-ラーニングコンテンツを提供するイー・ラーニング研究所はこのほど、(公社)JEO・子どもに均等な機会を(以下、JEO)の取り組みに賛同し、日本PCサービスと共に、動画とドリルの両方を使って学べるデジタル教材「スクールTV Plus」とノートPCをセットにし、福岡県の嘉麻学園と双葉学園の2つの児童養護施設に無償提供した。
昨今のGIGAスクール構想時代の活用推進と、コロナ禍でのオンライン授業の急速な普及により、デジタルを活用した学びは日本教育の支えとなり始めている。オンライン授業は場所に制限されずにどこでも教育を受けられる一方で、オンライン環境の整備が課題となっている。児童養護施設もこの課題に直面しており、多くの子供たちが学びの機会を十分に得られない環境におかれている。
こうした現状を踏まえ、同研究所では、JEOの「児童養護施設などに対する生活環境支援事業」に賛同し、日本PCサービスとともに2020年よりデジタル教材の日本各地への寄贈を実施。2022年度は九州地方へ寄贈対象地域を拡大し、施設への定期的な支援を行っている。
「スクールTV Plus」は、学習習慣の定着を目的とし、全国の主要科目の教科書内容を網羅した小中学生向けの動画教育サービス。約1,000本の教科書に対応した授業動画を配信し、自ら能動的に学習するアクティブラーニングを用いた授業動画を起点として、動画中の問題と連動したドリルによりゲームのように学んでいくことができる教材だ。
今回の取り組みでは、児童養護施設の嘉麻学園と双葉学園にオンライン学習環境と教材を無償提供した。この2校はICTデバイスの導入による、PCの使い方を含めた学習の環境づくりを進めており、スクールTV Plusをその一助とするために、無償提供への応募に至った。
7月から8月かけて、施設従事者や子供たちを対象に、今後の円滑なオンライン学習のための導入サポートや使い方をオンライン説明会にてレクチャー。当日の子供たちは、PC操作への興味関心が高まった様子で、説明会終了後も自主的にスクールTVで学習を進める姿が見られたという。
同研究所は今後も、育った環境による教育格差が起きないよう、オンライン学習教材の提供に取り組み、子供たちが自由に学ぶことができる場を提供することで、社会貢献に努めていく考えだ。