国立高等専門学校機構は9月1日、高専制度創設60周年を記念して、防災科学技術研究所、国際科学振興財団と連携し、高専生が地域の防災力・減災力を向上させるアイデアを競い合う「第1回高専防災減災コンテスト」を開催すると発表した。アイデア提案の締切は10月4日。
今回のコンテストは、高専生に防災減災に関わる社会課題を解決するアイデアの提案と、そのアイデアの検証過程を競う機会を提供し、高専生の育成と社会の防災力・減災力の向上に寄与することを目的としている。
まず、高専生から応募のあったアイデアについて書類審査を行い、採択されたアイデアを提案した応募者は、防災科研の研究者などによるサポートを受けながら、自分たちのアイデアが実現可能か、検証を行う。応募者は検証結果をプレゼンテーション動画およびアイデア検証報告資料にまとめ、最終審査会で発表する。
本コンテストの特徴のひとつは、アイデア検証時に自治体などのステークホルダーへのヒアリングのプロセスを取り入れていることにある。異なる視点から見た課題が明確になるなど、自分たちのアイデアを多角的に検証することができ、取り組みの中で高専生が気付きを得られるようになっている。
提案されたアイデアが、コンテストでの発表にとどまらず、防災科研との共同研究や、自治体によって取り入れられるような取り組みに発展することが期待されている。