コクヨは8月31日、同社の勉強アプリ「Carry Campus」の利用者などを対象に実施した「中高生の学習方法と探究に関する調査」の結果を公表した。調査は、7月〜8月にかけて、「Carry Campus」ユーザーおよび同社主催の体験型イベント「Campus勉強カフェ」の参加者合計387人(中学生171人・高校生216人)を対象にインターネット上で行われた。
◎勉強方法の情報収集は「YouTube」が最多。「学校の先生」をやや上回る
勉強方法の情報収集経路を尋ねたところ、最も多かったのが「YouTube」(57.4%)。以降、「学校の先生」(56.1%)、「Instagram」(46.0%)が入り、上位3項目中2項目にSNSプラットフォームがランクイン。スマートフォンを使いこなし、コミュニケーションツールとしてSNSに親しんできたデジタルネイティブを象徴する結果となった。
◎「デジタル学習ツール」を日々の勉強に取り入れている中高生は半数以上
学校や塾の授業以外で、勉強をする際に利用しているデジタル学習ツールの使用頻度を聞いたところ、半数以上が日常的な学習でデジタル学習ツールを取り入れていることがわかった。なかでも「ほぼ毎日」は3割以上と最も多く、デジタル学習ツールが中高生に広く普及していることがわかる結果となった。
また、デジタル学習ツールを勉強に取り入れている中高生の7割以上が「使いこなせている(十分に使いこなせている+やや使いこなせている)と回答し、「まったく使いこなせていない」と回答した中高生は1%以下と、デジタルネイティブらしく、学習でもデジタルツールを使いこなせている様子がうかがえる。
◎「探究学習」の必要性を約7割の中高生が理解、しかし理解不足も一定層
高校の授業では今年から「総合的な探究の時間」が必修化したが、中高生は「探究学習」を必要な学習だと考えているのだろうか。結果は、「(必要だと)思う(とてもそう思う+ややそう思う計)と回答した中高生は約7割であった。
その一方で、「(必要だと)思わない(あまりそう思わない+まったくそう思わない計)と回答した割合は約2割、「わからない」の回答割合も14.5%となっていることから、中高生の一定層では「探究学習」の必要性が十分に理解されていない可能性がうかがえる。
また、個人的な取り組みとして「探究学習」を行っているか尋ねたところ、2割以上の中高生が個人的に「探究学習」を行っていることがわかった。
◎自分の勉強法に満足している中高生は、探究力があると自覚する傾向に
自身の探究力について尋ねた質問では、「現在の勉強法に満足している(とても満足している+やや満足している計)」と回答した人の約7割が、自分は「探究力があると思う(とてもあると思う+ややあると思う計)」と回答する結果となった。
「探究学習」は、自ら課題を発見し、自分なりのアプローチで課題解決を考えることが求められる。この結果から、学習内容だけでなく自分にあった学習法を考えるプロセスとも大きく関係すると考えられる。