学校法人三幸学園とデータミックスは、文部科学省委託事業「専修学校における先端技術利活用実証研究」に取り組み、本実証研究を三幸学園の授業内にて実施。データミックスはログデータの測定および分析業務を担当する。
■VR教材を用いた授業が学生に与える影響を検証
本実証研究では、VRを用いた教材の対面授業への導入促進に向け、ICT環境に応じた学習テンプレートを再編成し、VR教材を用いた授業が学生の学習意欲喚起や業務イメージ醸成にどの程度寄与するかを検証する。
■授業の集中度や学習成果に関するデータを分析
データミックスは2020年度より先進的な取組をサポートしてきた。2022年度も引き続きAIを用いた集中度測定エンジンの技術提供による集中度のデータ測定をサポートし、三幸学園の授業で測定された集中度や学習成果に関するデータの分析業務を行う。また、新たな試みとして、メタバース内における行動分析も実施する。
■スポーツ＆保育(S&C)分野と美容＆観光分野で実証
三幸学園とデータミックスが行う本実証研究事業の対象分野は、スポーツ＆保育(S&C)分野(主幹校：東京リゾート＆スポーツ専門学校)と美容＆観光分野(主幹校：札幌ビューティーアート専門学校)の2分野となる。
＜本実証研究の成果＞
2021年度の実証研究では、業務現場で必要な観察力を伸ばすため、360度動画など先端技術映像教材をヘッドマウントディスプレイ(HMD)やVRゴーグルを用いて視聴。VR空間における受講者の集中度や「没入度」に関与するデータの測定と分析を実施した。
結果、先端技術映像教材の視聴により、業務イメージの醸成度が高まるだけでなく、本実証にて業務イメージが醸成された生徒のうち、85.2%が実習で学習内容が活かせたと回答。また、HMDから測定したアイトラッキングデータ（視線座標）を分析した結果、業務経験があると観察時の視線移動距離が短く、没入度は高い傾向にあることが明らかになった。
＜次世代のデータサイエンティスト育成に繋がるオープンラボを設立＞
2020年度から続く本実証研究などの実績を踏まえ、データサイエンティストが集い、次のステップに成長する場として、次世代の豊かな社会に繋がるオープンラボ「NDSラボ」を設立。三幸学園理事長特別補佐の伊藤健二氏が監修し、AIX Tech Venturesの代表取締役である上杉秀人氏、データミックスの卒業生でダイヤモンド社の小島健志氏の協力の下、自身のステップアップを考える研修の実施やメタバースや先端テクノロジーなどのデータを用いた次世代PoCをサポートし、ネクストデータサイエンティストへの成長機会を提供する。
【2021年度の成果報告書】
