神奈川県鎌倉市教育委員会は、いじめの未然防止や早期発見、早期対応につなげるため、情報端末を活用した「子どもSOS相談フォーム」に3月17日(木)から取り組んでおり、端末を通じて児童生徒本人から悩みの声が寄せられている。
■声をあげることが苦手な児童生徒が相談できる体制を構築
鎌倉市教育委員会の教育センターでは、いじめ相談ダイヤルやいじめWeb相談、心理士による電話相談などを通じて子供の悩みに対応してきた。今回、不安や心配があっても誰にも言えず、一人で苦しんでいる児童生徒でもSOSを発信できるように児童生徒の手元にある端末を使った相談フォームによる対応を開始した。
■何に対して悩んでいるかを伝える
対象となるのはGoogle Workspaceのアカウントを所有している鎌倉市立小学校1年生から中学校3年生の児童生徒。端末の「子どもSOS」をタップし、悩んでいることに対して「いじめ」「暴力」「家族」「友達」「先生」「自分の性格や行動」「勉強や進路」「部活」「学校にいけないこと」「その他」から、あてはまるものを選択する(複数回答)。
■悩みを抱える児童生徒と相談したい相手との橋渡し役となる
そして、相談したい相手を「担任」「担任以外の教員」「養護教諭」「部活の先生」「スクールカウンセラーや相談員」「鎌倉市の専門の相談員」「その他」から選択。教育センター指導主事が内容を確認し、学校の教員など児童生徒が相談したいと思っているや相手につないでいく。
■児童生徒のSOSを発信する力を養うために
従来の「いじめ相談ダイヤル」などは維持しつつ、端末を活用した「子どもSOS相談フォーム」を設置することで、悩みを一人で抱えて苦しむのではなく、児童生徒が自らSOSを発信する力を養うことがねらいとなる。